PR

データベースに蓄積した顧客の属性や購買履歴といった情報に基づいて、営業活動を効率化するマーケティング手法。収集する情報や分析方法が成否のカギを握る。

 経験や勘に頼るだけでは売り上げが伸びない現在、「データベース・マーケティング」は販売施策を立案する常とう手段となりつつあります。データベース・マーケティングとは、データベースに蓄積した情報を基に販促活動を実施することです。

 カジュアル衣料専門店チェーンのジーンズメイトは、データベース・マーケティングを導入して見事なV字回復を果たしました。業績が落ち込んだ当時は、単純に店舗の立地だけで品ぞろえを決めていたため、需要を読み違えることがありました。

 例えば、千葉県内のある店舗は中心地から外れた場所にあることから、経験則を基に25歳以上のファミリー層が好む商品を並べていました。ところが、POS(販売時点情報管理)データを分析した結果、全く違った事実が分かりました。10代の若者を中心顧客に抱える東京都心部の店舗と同じ商品がよく売れていたのです。

 販売情報や顧客情報の分析結果を基に品ぞろえを決めるようにしてからは、2期連続で増収増益を達成しました。

◆効果
仮説・検証で販促効果を引き出す

 データベース・マーケティングの基となる情報は、年齢や性別、住所といった顧客の属性や購買履歴、問い合わせ履歴などが一般的です。これらの情報を分析し、顧客1人ずつあるいは特定の顧客層に最適な施策を考えて実行します。仮説の根拠が明確なため、施策の検証や修正が容易です。クレジットカード会社をはじめとして、ダイレクトメールのヒット率の向上などに効果を上げる企業が増えています。

 ただし、顧客の属性と購買履歴を結び付けて情報を取得・管理するには工夫が必要です。多くの企業は会員カードを発行する方法を採っていますが、カードから取れる情報を過度に信用すると危険な一面もあります。登録した本人が利用しているかどうかの保証がないからです。こまめに仮説・検証を繰り返すといった対策が必要になってきます。

◆事例
分析方法で知恵絞る

 先に紹介したジーンズメイトは2001年12月から、各店舗の中心顧客層やその顧客層がよく購入する商品などに応じて、約100店舗の品ぞろえをきめ細かく変えています。約200万人に配布した会員カードを利用してデータを収集します。

 さらに、昨年4月から分析の精度を高める取り組みを開始。商品の品番以外に「属性(商品の風合い)」という情報を加えて販売情報を管理しています。「ストリート」や「サーフ」といった商品の風合いを仕入れ担当者が登録することによって、どんな風合いの商品が売れているのかという新しい切り口で分析できるようにしたのです。

相馬 隆宏 souma@nikkeibp.co.jp