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社員がばらばらに持つ知識を社内で共有して、創造的な仕事につなげること。業務で会得した経験則やノウハウといった様々なナレッジ(知識)を生かす。

 企業にとって、情報という見えない資産の重要性がますます高まっています。一口に情報といっても様々ですが、そのなかでも特に高度で付加価値が大きい情報をナレッジ(知識)と呼びます。

 例えば、優秀な営業担当者の販売ノウハウや人脈、優れたベテラン技術者が持つモノづくりの技術、研究所に蓄積された失敗情報、顧客から寄せられるクレームや要望などです。

◆効果
知識が競争力強化に

 これらの知識を広く全社で共有し、真価を十分に引き出すのが「ナレッジ・マネジメント」の狙いです。知識を皆で持ち寄り、それを各自が実践してさらに工夫を凝らし、また全員にフィードバックする。

 こうしたサイクルを確立できれば、企業内には高度な知識が次第に蓄積され、競争力は確実に上がるはずです。

 ところが、ここに1つ問題があります。ナレッジの多くは、企業が活用しやすい形で蓄積されていないのです。特定の人や組織にだけ偏在したり、経験則としてしか認識されずに、全く体系化されていないことが珍しくありません。失敗情報などは貴重なナレッジですが、これも放っておけば埋もれたまま活用されません。

 従ってナレッジ・マネジメントは、様々な知識を社内外に広く流通させる仕組み作りが第一歩になります。

 それにはまず、経営トップがリーダーシップを発揮し、組織全体で知識を共有する意義や必要性を社員に理解させるべきです。重要な知識を蓄積し、簡単に検索できるデータベースや、それらを取捨選択して活用しやすい状態にメンテナンスする担当者も欠かせません。

◆事例
業種を問わず広がる

 社員が互いの知識を交換できる「場」を作ることも重要です。実は人が持つ知識のうち、文書やデータという形で残せるものはほんのわずかだからです。

 こうした目に見えにくい知識を引き出しやすくするために、「誰が、どんな分野に詳しいか」を整理したノウフー(Know Who)データベースを作る企業も増えています。

 ナレッジ・マネジメントに積極的な企業はアサヒビールやエーザイ、富士ゼロックス(本社東京)、NTTソフトウェア(同)など、今や業種を問わず広がりを見せています。

 最近ではカネボウが、化粧品売り場で顧客に助言するビューティカウンセラー約7000人に携帯情報端末(PDA)を配布。販売方法や売り場作りの成功事例などを共有する取り組みを、10月から開始する予定です。

花澤 裕二 hanazawa@nikkeibp.co.jp