PR

プログラムの設計図に相当するソースコードが公開されているソフトウエアのこと。通常は無償で提供される。OS(基本ソフト)ではLinux(リナックス)が代表例。

 米マイクロソフトは1月14日、各国政府の国際機関などに対して,「ウインドウズ」のソースコードを一定条件の下で無償提供すると発表しました。

 ソースコードとは、ソフトウエアの設計図に相当するもの。ソフトがどのように動作するのかを、プログラミング言語で記述した文書ファイルです。これを、コンピュータが理解できる「機械語」に翻訳(コンパイル)することによって、コンピュータで実行可能なプログラムが完成します。

 マイクロソフトが、ソフトウエアの命脈とも言えるソースコードの提供に動いたことには理由があります。「オープンソース」と呼ばれる提供形式のソフトに、各国の政府関係機関が注目し始めたからです。オープンソースとは、ソースコードを公開している無償ソフトのことで、OS(基本ソフト)であるLinux(リナックス)やウェブ・サーバーのApache(アパッチ)が代表例です。

 企業の情報システム全体ではマイクロソフトが大きなシェアを握っていますが、ウェブやメールといったインターネット関連ではオープンソースのソフトが市販ソフトを圧倒しています。

◆効果
不具合が即時に修正される

 オープンソースのソフトを利用するメリットは大きく2つあります。

 1つは、不具合があった場合に修正版がすぐに提供されることです。LinuxやApacheのように利用者が多いソフトでは、メーカー単独で開発する市販ソフトに比べて、開発に携わるエンジニアの数が膨大に多くなっています。こうしたエンジニアがコミュニティーを作ってソフトを改善しており、例えばセキュリティ上の不具合があった場合などには翌日から数日後には修正版が提供されるのが普通です。

 もう1つの理由は、ソフトを導入する際に初期コストがかからないこと。ただし、ある程度の規模を持ったシステムでは、開発者の人件費など他のコストの割合が高くなるため、このメリットは薄れてしまいます。

◆事例
日本の省庁も検討へ

 現在、各国の政府関係機関が調達するソフトに、「オープンソースであること」とする要件を付けようという動きがあります。ソフトのバグ(不具合)によって生じるセキュリティのリスクを低めるのが、この狙いです。

 国内でも、政府の情報システムにオープンソースの導入を検討する動きが出てきました。総務省と経済産業省はそれぞれ、オープンソースの導入を検討するための研究費として2003年度予算を要求しています。

吉川 和宏 kyoshika@nikkeibp.co.jp