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アウトソーシングの一種で、インターネット関連システムの運用を外部の業者に任せること。専門の技術者が高度な施設で運用するため、安定稼働が期待できる。

 ネット通販やインターネット・バンキングといった便利なサービスの裏側で、企業は24時間365日休みなく動くシステムを用意しなければなりません。ひとたびシステムが止まると、サービスを提供できなくなるばかりではなく、信用失墜というダメージを受けることになります。

 この5月、ネット接続型の人気ゲーム「ファイナルファンタジーXI」のサーバーにアクセスが殺到。サービスが停止したことが広く報じられました。アクセス集中のほか、個人情報の流出やコンピュータ・ウイルスの侵入など、ネットビジネスにはリスク要因が数多くあります。

 こうしたシステムを問題なく運用するのは大変で、とても一般企業が片手間でできるものではありません。システムの運用・管理を外部の専門業者に任せる「ホスティング」が広がったのは自然な流れです。

◆効果
専門家が確実に運用

 ホスティング業者は、電源を二重化したり耐震工事などの対策を施したうえで、インターネットの回線を引き込んだ施設(データセンター)を保有しています。そこに業者が用意したサーバーを設置し、顧客企業からEC(電子商取引)のためのソフトウエアや、ホームページに掲載するコンテンツなどを預かります。そのうえで、専門の技術者がシステムの稼働状況を監視したり、障害に備えてデータを複製するといった作業を行います。顧客企業が用意したサーバーをそのまま預かる場合は、ホスティングと区別して「ハウジング」と呼びます。

 ホスティングを利用するメリットは、ほかのアウトソーシングを利用する場合と同様です。とりわけ重要なのは、専用の施設で専門の技術者がシステムの面倒を見てくれる「確実さ」です。

 コスト面でも、施設や回線を共用したり、少人数の技術者で多くの企業のサーバーを運用できることから、効率がよいと言えそうです。

◆事例
内容・規模は様々

 コンピュータメーカーや通信会社、印刷会社など数多くの企業がデータセンターを設け、ホスティングのサービスを提供しています。

 ホスティング対象になるシステムは内容・規模ともに様々です。スルガ銀行など複数の地方銀行は、インターネット・バンキングのシステムを日本IBMに預け、共通の仕組みで運用。一方、富士ゼロックスは電子調達システムをインターネットイニシアティブ(IIJ)のデータセンターで運用しています。

 月額数千~数万円程度で、電子メール用サーバーなど簡便なシステムを預けられる中小企業向けサービスも多く提供されています。

清嶋 直樹 nkiyoshi@nikkeibp.co.jp