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個人や組織が本来持っている力を存分に発揮させるための支援や仕組みのこと。ナレッジマネジメントやeラーニングの効果を高める手法として使われることが多い。

 パフォーマンスという言葉は様々な場面で使われます。個人や組織が本来持つ力を引き出し、成果に結びつけることもその1つといえるでしょう。

 若手社員を早く戦力化したい、ベテラン社員が持っている技術やノウハウを組織全体に浸透させたいなど、企業において社員のパフォーマンスを発揮させたい場面は数多くあります。そのため、集合研修やeラーニングの実施、マニュアルの整備、さらにはナレッジマネジメントの導入など工夫を凝らしてきました。ただし、「成果が出ない」と嘆く企業は少なくありません。

 「パフォーマンス・サポート」とは、個人や組織がパフォーマンスを発揮しやすくするための仕組み(づくり)のことをいいます。パフォーマンス・サポートを取り入れることで、eラーニングやナレッジマネジメントの効果を高められます。

◆効果
業務の可視化が肝

 ナレッジマネジメントの例で考えてみましょう。ナレッジの受け手がそのナレッジが持つ意義を理解していなければ、役に立ちません。そのナレッジがなぜ生まれ、どんな場面で活用できるかが分かれば、既存ナレッジに付加価値をつけるなどパフォーマンスを上げやすくなります。

 パフォーマンス・サポートを使った1つの方法としては、そのナレッジにかかわる業務プロセスの構造から理解させることがあります。業務プロセスを可視化すれば、個人や組織の各プロセスで必要なスキルや要素が見えてきます。この構造を理解できれば自らがやるべきことがより明確になってくるわけです。「とにかく頑張れ!」と社員の尻をたたくだけでなく、経営のビジョンや戦略目標を理解させたうえで個別にKPI(重要業績評価指標)を設定していくバランス・スコアカードの考え方にも似ています。パフォーマンス・サポートは、OJT(職場内訓練)やeラーニングなどにおいても応用できるはずです。

◆事例
米IBMなどが先行

 パフォーマンス・サポートの考え方は、まず米国で広まってきました。1990年代前半に苦境に陥ったIBMですが、その立ち直りの過程ではパフォーマンス・サポートに基づいた社員のパフォーマンス向上策が効いたといわれています。また、米国海軍(NAVY)は、ヒューマン・パフォーマンス・センターというセクションを設けて、限られた兵員と装備のなかで最大のパフォーマンスを発揮するための取り組みを始めています。

 日本でも今後注目されそうです。大量の定年退職者が出る「2007年問題」が迫り、退職者が持つ技術やノウハウを効果的に伝承していこうと、パフォーマンス・サポートを取り入れたナレッジマネジメントやeラーニングに取り組む企業が出てきました。