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インターネットにつながった企業の情報システムやアプリケーション(応用ソフト)を互いに結びつけるための仕組み。企業間におけるシステム連携の新しい手法として注目が集まっている。異なる企業のシステムを連携できるようにするには、事前にルールを標準化しておく必要があり、現在その作業が進んでいる。

 旅行の準備にインターネットを使う人が増えています。ホテルや鉄道、飛行機、レンタカー、レストランなどの予約に、インターネットが利用できます。旅行で必要になる予約はほとんど、インターネット上で完結できると言っていいでしょう。

 ただし、多くの場合、ホテルや交通手段の予約サイトは運営会社がバラバラです。検索サイトや雑誌を頼りに、自分で予約サイトを探し出す必要があります。しかもサイトに接続したら、氏名や住所、電話番号といった情報を、サイトごとに一から入力していかなければなりません。こうした作業に、うんざりしている方も少なくないはずです。

 旅行を予約したいときは、インターネット上に散らばる旅行関連の予約サイトのなかから、必要なものをシステムが自動的に探し出してくれれば、とても便利です。入力手続きが1カ所のサイトで完了すれば、手間もかかりません。

 このように複数のサイトが連携して、便利なサービスを提供する仕組みの総称が「ウェブ・サービス」です。

◆効果
ネット上のシステムをつなぐ

 こうした便利なサービスを実現するには、異なる企業が運営する予約システム同士をネットワークを介して連携させなければなりません。しかも必要なときにはいつでも、どんなシステムでも連携できる必要があります。

 このように、インターネットにつながった無数のシステムやアプリケーションを連携させるための新しい技術や取り決めがウェブ・サービスの実体と言えます。ウェブ・サービスという言葉は漠然としているので、ホームページを通して提供される特定のサービスやEC(電子商取引)はすべて、ウェブ・サービスであるような印象を受けます。しかし、そうではありません。

◆技術
企業間連携の新しい取り決め

 ウェブ・サービスを実現するには、事前にデータ交換などのルールを決めておかなければなりません。決められたルールに従って開発されたシステム同士なら、インターネット上で連携して動くことができます。

 現在、ウェブ・サービスのためのルール作りが米国を中心に進んでいます。すでにデータの記述方法や受け渡し方法、インターネット上でシステムがお互いを探し合える方法などが決まっています。標準言語にはXML(拡張可能なマークアップ言語)が使われます。

 ウェブ・サービスの実現に最も積極的な企業は、米IBMや米マイクロソフトなどの大手コンピュータ会社です。各社が提供する製品は今後、ウェブ・サービスのルールに従って開発される予定です。さらにマイクロソフトは、JTBの関連会社と協力して、ウェブ・サービスの仕組みを採り入れた出張手配システムの実験にも取り組んでいます。

川又英紀 hkawamat@nikkeibp.co.jp