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図 RPRは全帯域を全てのユーザーが共有し超高速伝送路の帯域を無駄なく利用する
図 RPRは全帯域を全てのユーザーが共有し超高速伝送路の帯域を無駄なく利用する
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 RPRとは,10Gビット/秒の超高速光回線をパケット単位で効率的に利用するための技術である。IEEE 802.17として標準化されており,話題を集めている通信事業者の次世代IPネットワーク「NGN」(next generation network)のバックボーンの構築技術として注目されている。

 NGNのバックボーンには,10Gビット/秒以上の広帯域に加え,電話の通話音声やTV映像など,さまざまなサービスのパケットを効率よく送信する能力が要求される。10Gビット/秒という超高速伝送には,従来から「SDH/SONET」という光伝送技術が使われてきた。だが,SDH/SONET技術はもともと,音声通話を効率よく束ねるために作られたもので,パケットを高い効率で転送することが難しい。RPRは,このSDH/SONETにパケットを効率よく転送する能力を付け加える技術である。

 SDH/SONETの一般的な構成は,「ADM装置」という伝送装置を光ファイバ回線でリング状につないでバックボーンを作り,そのADM装置に小さなネットワークをぶら下げるというものだ。従来のSDH/SONETでは,帯域が固定されている仮想的な回線をADM装置間にあらかじめ設定しておく必要があった(図)。例えば,150Mビット/秒の仮想回線を設定した場合,10Mビット/秒のパケットしか流れていなくても,残りの140Mビット/秒は他の回線に使い回せない。このため,パケットを転送する際に帯域が無駄となっていた。

 ところが,RPRを適用すると,10Gビット/秒の帯域を全てのユーザーが共有するようになる。つまりパケット単位で全帯域を無駄なく利用できるのである。

 RPRは伝送路の効率利用を可能にするが,これだけでは複数のサービスを区別できないので,別の工夫が必要となる。例えば,RPR対応ADM装置の大手メーカーである米コリジェントシステムズは,サービスを識別する情報をパケットに追加する「MPLS」という技術を組み合わせている。このしくみは, KDDIの携帯電話やトリプルプレイ・サービスのためのバックボーン「CDN」に適用されているという。