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 経済産業省が進める「1個5円の無線ICタグ」の開発を目指すプロジェクトのこと。ICタグはUHF帯の周波数を利用するタイプで、経済産業省の委託を受けた日立製作所が開発する。NECと富士通、大日本印刷、凸版印刷も協力企業として名を連ねている。開発予算は約18億円だ。

 2004年8月2日から2006年8月1日までの2年間で1個5円のICタグを開発し、2006年秋に月産1億個を生産できるようにすることが、プロジェクトを委託する際の条件になっている。また、ICタグの標準化団体であるEPCグローバルの最新規格「Gen 2」と、そのGen 2をISOに提案して審議を進めている国際標準「ISO18000-6 タイプC」と相互接続性を持つことも条件の一つである。

 経済産業省がICタグの開発を推進する理由は、ICタグの中核をなすICチップのほとんどが外国製であることが背景にある。将来ICタグが普及したときに、海外から安定供給されるかが不透明であるため、国産で、かつ安価なICタグが必要になるという考えだ。

 響プロジェクトで得た知的財産権は、日立が所有できる。ほかのメーカーが日立の開発した技術を使ってICタグを開発する場合は、日立にライセンス料を支払う。

 しかし、響プロジェクトの委託条件には、日立が関連する知的財産権を他のメーカーに「非差別かつ合理的な料金で」ライセンスすることが記載されている。つまり、他のメーカーも比較的安価なライセンス料で、UHF帯ICタグを生産できる。これは、国内におけるICタグの安定供給を目指す経済産業省の意向を色濃く反映しているといえる。

 なお、「1個5円」という値段は、実はICタグ本体の単価ではない。ICタグの原型である「インレット」の単価を指す。インレットとは、ICチップと金属製のアンテナをセロハンなどでパッキングしたもの。ICチップやアンテナがむき出しになっているので、そのまま商品に付けて使うのは難しい。シールやカードの形に加工する必要がある。その場合、単価は5円を上回る。

関連キーワード●インレット、無線ICタグ




本記事は2005年12月26日発行のムック「無線ICタグ活用のすべて」(詳細はこちら!)の記事を基に再編集したものです。