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 トレーサビリティとは、製品/商品の生産・流通履歴を追跡する仕組みのこと。無線ICタグなどを使い、トレーサビリティを実現するためのシステムを「トレーサビリティシステム」と呼ぶ。牛肉の産地偽装事件や国内で鳥インフルエンザの感染例が続発したことなどの影響で、製品/商品がどのように生産されたのかを知りたいというニーズが高まっている。トレーサビリティシステムは、こうしたニーズに応えるためのものといえる。

 トレーサビリティシステムの目的は大きく分けて二つある。(1)消費者から生産者にさかのぼって生産・流通過程を追跡することと、(2)生産者から消費者に向けて履歴をたどることである。

 (1)のトレーサビリティは、一つひとつの最終製品から、使った原材料を特定したり、正しい工程を経て生産されたかどうかを明らかにしたりすることである。牛肉を例に取ると、原料である肉牛を特定した上で、その生産者、生育段階で与えた飼料の種類、BSE検査の結果などを示す。これにより消費者に、自社製品/商品の安全性をアピールするのが、最終的な導入目的である。

 (2)の生産者から消費者へのトレーサビリティは、生産した製品/商品がどのように流通しているかを追跡することを意味する。加工食品では、不良品が発生した場合に、同時期に製造した商品を迅速に特定し、回収などの措置を取るのが、(2)のトレーサビリティシステムの最終目的になる。家電製品や自動車などの製造業で、再利用できる部品がきちんとリサイクルされているかどうかを確認するといった利用法もある。

 (1)、(2)のどちらの目的でトレーサビリティシステムを使うかは、製品/商品の特性によって異なる。二つの両立が必要なケースもある。

関連キーワード●手ぶら旅行、電子タグ実証実験事業




本記事は2005年12月26日発行のムック「無線ICタグ活用のすべて」(詳細はこちら!)の記事を基に再編集したものです。