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マーケティング活動に必要な予算や人材などの配分を最適化できるように管理。例えば複数のメディアをどう活用して宣伝すれば販売に結びつくかをシミュレートする。

 人々の働き方や生き方が多様化し、所得格差も広がり、消費者の価値観を大くくりに把握することはますます難しくなっています。さらにブログやSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)といった口コミメディアの台頭で、企業のマーケティング部門の仕事はいよいよ複雑さと重要さを増してきました。マーケティング予算をどう使えば効果的かをより細かく調査分析する必要があるのです。

 そこでマーケティング活動に必要な予算や人材などの配分を最適化できるように情報管理する仕組みが「マーケティング・リソース・マネジメント(MRM)」です。インターネットや既存メディア、各種イベントをいかに組み合わせて宣伝活動をすれば、より多くの消費者に商品に対する良いイメージを醸成でき、商品の売り上げ拡大に結びつけられるのか、その分析に必要な情報を集約する仕組みです。

 インターネットが一足先に普及した米国では数年前からMRMを情報システムで実現する企業が増えています。日本でも昨年あたりから注目され始めています。

◆効果 複雑な顧客の動きを把握

 MRMの情報システムは、メディア広告やサンプル配布、各種キャンペーンなどに投じた費用と、商品の売り上げとの相関関係を、時系列や顧客セグメント別に表示したり、シミュレートできるといった機能を備えています。こうしたシステムを用いることで、どんな層へどんな宣伝をすればどんな効果を得られるかを細かく定点観測できるようになります。

 また、MRMの情報を社内ポータルなどイントラネットで表示する仕組みを作り、社内で積極的に公開することもマーケティング強化に役立つでしょう。消費者の価値観が多様化するからこそ、どんな消費者にどんなプロモーションが効果がありそうなのか、企業はより多くの仮説や分析の切り口を生み出す必要があるからです。

◆事例 米自動車など導入

 北米ポルシェ・カーズや富士重工業の子会社である米国スバル、ネット証券大手の米TDアメリトレード、通信大手の米AT&Tなどが、米ヴェリディアムのMRMソフトウエアを導入しています。自動車のようにブランド力が重要な商品を多数抱えていたり、会社への信用力が売り上げに強く影響を及ぼす企業ほど、MRMを利用する意義が大きいと言えそうです。

 このヴェリディアムは昨春、BI(ビジネス・インテリジェンス)ソフト大手の米SASに買収されました。ERP(統合基幹業務)ソフト大手の独SAPも昨年、MRM機能を追加。このようにMRMを実現する環境は整いつつあります。