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 フローティング広告とは、Webページ上を数秒から15秒程度の間、広告画像が浮遊して飛び回ってから、所定の位置に落ち着くというリッチメディア広告の表現手法の一つ。Webページ上に浮かんで動き回るように見えることから、「フローティング広告」と呼ぶ。Flash技術を使って動きを表現する場合が多い。マウスの動きに反応するインタラクションや音声を組み込むこともできる。

 定型スペースに収まった一般的なバナー広告と異なり、フローティング広告はWebページ上を動き回るため、サイト閲覧者の視覚に強烈な印象を与えられる。このため、広告画像をキャンペーンキャラクターや広告商品そのものにすれば、認知度を格段に高められる。動きに不規則な変化を付けたり、浮遊するだけでなくWebページを切り裂いたり潜り込んだりとか、半透明にするなど、複雑な動きも表現できる。広告効果が高いことから、広告料金は比較的高めに設定されていることが多い。

 フローティング広告は、Webページ中にHTMLやJavaScriptの専用タグを埋め込むことで、Webページ上に重なる広告表示用レイヤーを作成し、そこに広告画像を配信する仕組み。フローティング広告の配信には、通常のアドサーバーとは別に、専用のシステムを用いるのが一般的である。

 サイト閲覧者の立場では、面白さや驚きを得られ、広告ブランドに対する親近感がわく。一方で、コンテンツの一部が広告に遮られて一時的に見えなくなったり、ページ上のリンクをクリックするつもりが画面上を飛び回っている広告をクリックしてしまい意図していない広告ページに誘導されるなどの問題もある。こうしたサイト閲覧者の不満を考慮して、配信サーバーで表示回数(フリークエンシー)や配信時間帯を制御する場合もある。マイクロソフトがMSNホームで提供している広告「MOF(マウス・オーバー・フローティング)」のように、バナー広告などにマウスオーバーしたときだけフローティング広告を表示する手法もある。

 フローティング広告を含むリッチメディア広告の配信システムとしては、米アイブラスター(Eyeblaster)、イスラエルや米国に拠点を置くチェックメイト(CheckM8)などの製品/サービスが代表的。アイブラスターはデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)と業務・資本提携している。チェックメイトはサイバー・コミュニケーションズ(cci)と業務提携している。