PR

 ワンセグとは、地上デジタル放送のモバイル機器向け放送の愛称。正式名称は「地上デジタルテレビ携帯・移動体向け放送」。1セグメント放送、1セグ放送とも呼ぶ。2006年4月1日に本放送が始まった。対応チューナーがあれば無料で視聴できる。画面サイズは320×240画素(QVGA)で、地上デジタルのハイビジョン放送(HDTV:1920×1080画素)に比べれば小さいものの、既存のアナログ放送に近い解像度がある。データ放送と連携させたマーケティングツールとしても関係者の期待を集めている。

 従来のアナログ方式のテレビ放送との大きな違いは、移動しながらでも映像が乱れずに受信できること。音声や画像をデジタル符号化しているため、移動中のノイズやゴーストに強い。据え置き型テレビ向けの地上デジタル放送と同じく、番組に関する情報を配信するデータ放送もある。番組は当面、サイマル放送(現行のアナログ放送と同一番組を同時に放送すること)として、通常画質やハイビジョン放送の番組を携帯電話向けに流すように定められている。ワンセグ専用の独自番組の放送が始まるのは、2008年以降の見通しである。

 地上デジタル放送では、放送波の6MHzの帯域幅を13個の「セグメント」(区分)に分けて使う。ハイビジョン放送(HDTV)では12セグメント、標準画質の放送(SDTV)では4セグメントを利用する。携帯電話などの小型のモバイル機器向けは、表示画面が小さいので、画質・音質は高くなくても十分なため、1セグメントだけを割り当てている。1セグメントだけを使うことから、地上デジタル放送推進協会が愛称として「ワンセグ」と名付けた。

 ワンセグ放送を受信するには、対応チューナーを内蔵した携帯電話やカーナビなどを使う。ノートパソコンでは、ワンセグ・チューナーを内蔵した製品が増えているほか、USBメモリー型のノートパソコン向け外付けチューナー製品も人気商品になっている。

 携帯電話では、ブラウザや電子メール、スケジュール帳、GPS(全地球測位システム)による位置情報などとワンセグのデータ放送とを連携させられる。例えば、データ放送で表示するテキストやグラフィックスに、データ放送用コンテンツまたは携帯電話向けWebコンテンツへのリンクを設定できる。このため、エンターテインメント、ビジネス、マーケティングなど、幅広い分野で新しいサービスを開発する取り組みが進んでいる。

 テレビ神奈川(tvk)は2006年6月に、CD/DVDなどを販売するサイト「tvk music store」を立ち上げ、音楽番組のワンセグ・データ放送と連動させたEC(電子商取引)サービスを開始した。アーティストの情報を軸に、パッケージ商品の購買に誘導する。フジテレビとリクルートは2006年12月に合弁会社コネテレを設立した。データ放送と連携した情報提供サービスを運営する。放送中の番組内容に関連したキーワードを電子番組表(EPG)などから抽出し、関連するグルメ、イベント、旅行、ショッピングなどの情報をデータ放送画面に表示する。