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 データセンターやサーバー室,IT機器のエネルギー消費効率を高めることを目的に2007年2月26日に設立された,米国の業界団体。データセンターやサーバーの消費電力を測定する基準や,消費電力削減のための手法確立,より省電力な技術の開発などに取り組んでいる。

 The Green Gridが注目するのは,データセンターやサーバー室に供給される電力が非効率に消費されている点である。IT機器の発熱量が増え,それを冷却するための機器にも多くの電力が必要になっている。交流を直流に変換する際の電力ロスも大きい。このままIT機器が増えていくと,消費電力は急増し,地球環境に影響を与えかねないという危機感がある。

 設立当初,The Green Gridが当面の目標として掲げていたのは,データセンターやサーバー室の電力消費効率を示す指標の確立だった。従来使われていたDCD(Datacenter Density)は,フロア面積あたりの消費電力を求めるもの。現在のように,IT機器の高集積化が進んだ現状では,指標として参考にならなくなっている。

 それに変わるものとしてThe Green Gridが新たに提案するのは,PDE(Power Usage Effectiveness)と呼ばれる指標である。設備全体の消費電力をIT機器のみの消費電力で割った値で,小さいほど電力効率が高いことを示す。

 また,企業の情報システム部門が取り組むべき,5つのサーバー消費電力削減策も示している()。1つめは,「犯人を特定する」,つまり大量に電力を消費する原因となっているサーバーはどれかを見つけだすこと。まずは現状を把握するということだ。

図●The Green Gridが提案する,データセンターのサーバー消費電力を削減する5つの方法
図●The Green Gridが提案する,データセンターのサーバー消費電力を削減する5つの方法

 2つめは,「サーバー・プロセサの省電力機能を使うこと」。多くのサーバー機は,処理負荷が低い場合にプロセサの電圧を下げる機能を備えている。

 3つめは,「サーバーのサイジングを適切にすること」。50%の処理負荷しかない10台のサーバーを動かすのではなく,100%負荷の5台のサーバーを使うべきだという。

 4つめは,「使っていない時はサーバーの消費電力を下げる」。土日や真夜中の時間帯は,スタンバイ・モードにするなどして,無駄に電力を使わない。

 最後の5つめは,「使われていない古いシステムは廃棄する」である。

 The Green Gridに参加する企業は100社を超えている。事務局であるBoard Membersは,米AMD,米American Power Conversion(APC),米Dell,米Hewlett-Packard,米IBM,米Intel,米Microsoft,米Sun Microsystemsなど11社。このほかにワーキング・グループなどに参加して技術標準作成などに関与できる「Contributing Members」と,技術文書の参照やイベント参加が可能な「General Members」の2つの資格がある。

 日本企業は,Contributing Membersとして富士通が加入している。General Membersとしては,伊藤忠テクノソリューションズ(CTC),NTTコムウェア,NTTデータ,インターネットイニシアティブ(IIJ),日立製作所,富士通エフ・アイ・ピーが加入している。いずれも,2008年4月21日現在。