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米グーグルが公開した携帯電話の開発プラットフォーム。
携帯電話メーカー,ソフトウエア開発者は無償で利用できる。
低廉な携帯電話端末や魅力的なアプリケーションの登場を期待できる。

ソフトウエア部品を使って自由に携帯電話を組み立てる
ソフトウエア部品を使って自由に携帯電話を組み立てる
イラスト:今竹 智

 Androidは米グーグルが提供する携帯電話の開発プラットフォーム。OSにLinuxを採用し,携帯電話開発に必要なミドルウエアやいくつかのアプリケーションをグーグルが提供する。アプリケーションとしては例えば,GmailやGoogle Mapsなどが含まれる。2008年後半にもこのプラットフォームで作られた携帯電話が登場する見込みだ。

 Androidが衝撃的なのは,携帯電話メーカーやソフトウエア開発者がこの開発環境を無償で利用できることである。携帯電話メーカーはAndroid を利用することで,携帯電話を低コストで開発し,販売できる。携帯電話用の開発プラットフォームとしては,ほかにも米マイクロソフトのWindows Mobile,英シンビアンのSymbian OSなどがあるが,これらを使う場合は,端末1台当たり数百~数千円と言われるライセンス料を支払う必要がある。

 こうした環境が提供されることで,これまで携帯電話を開発してこなかったメーカーからAndroidを使った安価な携帯電話が何種類も登場する可能性が出てくる。最近は半導体の高機能化により,高度なノウハウを持たなくても端末を開発できるようになってきている。AndroidによってOSを含めた開発環境が整えば,端末開発のハードルは一気に下がる。

 一方,ソフトウエア開発者も,Androidの環境を使って新しいアプリケーションを作成できる。Androidはハードウエアに差異があってもアプリケーションが問題なく動作する仕組みを備えるため,端末とアプリケーションの開発を別々に進められる。

 1980年代,米IBMが同社のパソコン「PC AT」の仕様を公開したことがきっかけになって,大量の互換機と,PC AT用アプリケーションが多数登場した。Androidの登場は,携帯電話で同様の革命を生み出す契機になるかもしれない。