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 Webサイトによるネット販売(クリック)と実店舗での販売(モルタル)とを組み合わせて相乗効果を狙う手法のこと。

 米国では、重厚なれんが造りの本社を持つ銀行などの歴史のある大企業は「ブリック&モルタル」(れんがとしっくい)と呼ばれていた。この言葉をもじって、ネット展開をしている企業を「クリック&モルタル」と称するようになった。なお、ネット専業ビジネスは「ドットコム企業」と呼ぶことが多いが、これらは2000年前後に流行った言葉で、ネット展開が当たり前になった現在では使用頻度が下がりつつある。

 ネットと実店舗を効果的に活用する例としては、ネットで実店舗の商品在庫をリアルタイムに検索できる、ネットで注文して店舗で受け取りや支払いができる、といったサービスが挙げられる。

 ネットと実店舗の両方の販路を持つ企業では、実店舗の売り上げをネットが奪う形になって両部署が反目しあうことがしばしば起きる。そこで、ネットの登録会員にメルマガで実店舗のセール情報や割引クーポンを送信したり、ネット注文した商品の店頭受け取りは送料無料でおトクであることをアピールしたりして、ネットから実店舗へ送客する仕組みを作ることが重要になる。

 実店舗への来店が増えれば、店員が商品の取り扱い方をアドバイスしたり、関連商品を薦めたりする場ができるため、リピーターとなって客単価が上がる効果が見込める。

 ただ、全国の実店舗の中から受け取り店舗を選ぶような機能は、出店企業に広く利用される機能の充実を優先するモールでは実装できないため、クリック&モルタルはモール店舗では実現しにくい面がある。