PR

 複数のサーバー機器を,1台のコンソールから操作するための装置です。OSよりもレイヤーが下のBIOSレベルで操作できる点が,TelnetやSSHなどのリモート・アクセスと異なります。データセンターに設置した業務アプリケーション・サーバーやメール・サーバーといった多数のサーバーを,システム管理者が一元管理するために利用します。KVMスイッチのKVMとは「Keyboard(キーボード),Video(モニター),Mouse(マウス)」の頭文字を取っています。

 KVMスイッチには,キーボードやモニター,マウスの信号をアナログ信号のままサーバー機器に送信する「アナログKVMスイッチ」と,デジタル信号に変換して送信する「デジタルKVMスイッチ」があります。

 両者の違いは,接続できる距離です。アナログKVMスイッチの接続距離が数メートル~300メートルであるのに対し,デジタルKVMスイッチは,デジタル化したアナログ信号をIPパケットにして送信するので距離の制約はありません。一般に,ユーザー企業がデータセンターを利用する場合,システム管理者のいるオフィスとデータセンターの距離は数百メートル以上離れていることが多くなります。したがって,KVMスイッチを利用する場合,事実上デジタルKVMスイッチを利用することになります。

 データセンターに自社サーバーを設置しているユーザー企業がKVMスイッチを採用するメリットは,システム管理者がデータセンターまで出向く回数を減らせることです。例えば,OSが起動していない状態でも,BIOSレベルで操作してシステムを再起動させることを遠隔地からでも実行できます。

ラリタン・ジャパン テクニカルセールスアンドサポート部
中原 康裕

1984年より,独立系SIerでUNIX系データベースとネットワークを中心としたSEとして従事。その後、外資系の通信機器メーカーにて,テクニカルマネジャーおよびプロダクトラインマネジャーを歴任し,2008年5月より現職。