天井高とは,建物内部の空間の高さのことです。通常,データセンターのサーバー室には,フリーアクセスのフロアが敷設されているため,天井高はフリーアクセスのフロアの上面から天井板の下面までの高さとなります。
データセンターでは,排熱処理の面から十分な天井高が必要です。サーバーから排出される暖かい空気は上部に流れるので,天井が低いと排熱がラック前面に回り込み,サーバーが暖気を吸って動作が不安定になることがあります。最近では,ブレードサーバーなどの高集積サーバーから大量の排熱があるため,ラック上部の空間を確保することはより重要になってきています(図)。
米国のデータセンターの規格を定めたTIA-942には,天井高の基準が示されています。TIER 3やTIER 4の高規格のデータセンターでは,最低3000mmの天井高を必要とし,かつ,ラック上部から天井までの高さを,TIER 3では460mm(18インチ),TIER 4では600mm(24インチ)確保するよう規定しています。
課長 諏訪 浩一