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 フリーアクセスとは,コンピューターの電源やネットワークの配線を容易に行えるよう二重化された床のことです。かつてはコンピュータ・ルームや電算室に限ってフリーアクセスを設置しましたが,最近ではオフィスでもフリーアクセスが設置されるようになりました。

 オフィスのフリーアクセスの高さが10cm程度であるのに対し,データセンターは低いもので30cm。50cmを超えるものも珍しくありません。データセンターの場合,フリーアクセスが配線のためだけではなく,サーバーを冷やすための冷却風の送風路としての役割があるからです。

 最近のデータセンターでは,ブレードサーバーを搭載した高密度ラックからの排熱量が増え,必要とされる冷却風量も大きくなり,フリーアクセスは高くなる傾向にあります。

 フリーアクセスの問題点は,一度敷設したケーブル,特にネットワーク・ケーブルの撤去が難しいことです。ケーブルを取り払うと,本来撤去してはならない重要なケーブルを誤って外してしまうリスクがあるため,あえて撤去せずにそのまま放置しておく場合が多くあります。

 このようにしてケーブルが放置されると,冷風の流れを阻害し,サーバーの高温化を招くことがあるので注意が必要です。データセンターの中には,通信ケーブルはラック上部の配線路に,電源ケーブルはフリーアクセスの下にと,ケーブルの役割によって敷設ルートを分けているところもあります。

大成建設 IT施設計画室
課長 諏訪 浩一

IT施設計画室は,データセンターの企画・設計を手掛けるデータセンターの専任部署。データセンターに適した土地かどうかの調査や,データセンターの設計・施工に豊富な実績を持つ。同社のIT部門に所属していた担当者が多く,現場のシステム運用を理解していることも強み。データセンター・プロジェクトチームは,IT施設計画室を核として,各部門の専門家が集まった組織。諏訪氏はプロジェクトチームの一員。