データセンターの立地を計画する場合に,対象地点がどのような地盤であるかは耐震対策上の一つの検討項目になります。
地震時の地表面の揺れやすさは表層の地盤によって異なります。固い地盤では揺れの増幅が小さいのに対し,柔らかい地盤では揺れの増幅が大きく,大地震時には地表面の揺れがさらに大きくなります。また,軟弱な地盤では液状化が生じる危険性もあります。
一般に,川沿いに発達した平野,扇状地などの「沖積(ちゅうせき)地盤」や埋立地では揺れが大きく,台地,段丘などの「洪積(こうせき)地盤」では揺れが小さくなります。沖積地盤に建設する建物は,一般に,杭などを沖積地盤の下にある洪積地盤まで打ち込むことで建物の重量を支持します。
データセンターは,大地震時に揺れが小さい洪積地盤や岩盤で直接支持することが望ましく,沖積地盤に設置する場合は,剛強な基礎で洪積地盤に支持する必要があります。
耐震推進部長 久野 雅祥