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図1 KDDI WVSの「トラフィックフリー」。2009年7月にサービスを開始した。データ・センターに集約したシステムに対するトラフィックの増加に特化する。
図1 KDDI WVSの「トラフィックフリー」。2009年7月にサービスを開始した。データ・センターに集約したシステムに対するトラフィックの増加に特化する。
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図2 NTTコミュニケーションズの「バーストイーサアクセス」。拠点間通信を含めて柔軟なネットワーク構築が可能。インタフェースの物理的な上限の10%を,帯域保証トラフィックとして確保する。
図2 NTTコミュニケーションズの「バーストイーサアクセス」。拠点間通信を含めて柔軟なネットワーク構築が可能。インタフェースの物理的な上限の10%を,帯域保証トラフィックとして確保する。
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 バースト対応WANサービスとは,WAN上で一時的に大量のトラフィックが発生(バースト)した際に,物理インタフェースの最大速度で通信できるという特徴を持つサービスのことである。

 契約上の速度品目に対して,すべてもしくは一定の帯域で通信できることを保障した「速度保証タイプ」などと呼ばれるWANサービスは以前から存在した。バースト対応WANサービスは,一時的にせよ契約上の速度品目を超えて,インタフェースが物理的に備える上限までの帯域を使えるのが従来のサービスと異なる。

 具体的なサービスとしては,KDDIが2008年11月に発表した「KDDI Wide Area Virtual Switch」(以下KDDI WVS=ウェーブスと読む)の「トラフィックフリー」(図1)と,NTTコミュニケーションズが2009年5月に発表した「バーストイーサアクセス」(図2)が挙げられる。

 KDDI WVSのトラフィックフリーでは,契約上の速度品目が10M~90Mビット/秒の場合,いずれも100BASE-TXのインタフェースで接続している。そのため,バースト・トラフィックの発生時は,一時的に最大100Mビット/秒の帯域で通信できる。ただし,バースト・トラフィックへの対応は指定のデータ・センター向けの通信だけとなる。

 NTTコミュニケーションズのバーストイーサアクセスも同様に,バースト・トラフィックが発生した場合は,インタフェースの備える帯域の上限まで利用できる。ユーザーの拠点間でも使える点がKDDI WVSのトラフィックフリーと異なる。ただし,バーストイーサアクセスで,バースト・トラフィックに対応できるのは帯域が空いている場合に限られる。帯域が込み合っているケースでは,帯域保証以外の通信にパケット・ロスなどが生じる可能性がある。

 このように2社のサービスは似てはいるものの,バースト・トラフィックへの対応範囲などの詳細は異なる。企業のネットワーク環境によって,どちらのサービスが有効かは変わってくるだろう。