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 タブレットなどを通じてオンラインで基礎的な内容を先に学び、対面型の授業で難易度の高い応用演習をして学習効果を高める手法です。英語で「フリップト・ラーニング(反転学習)」と呼ばれ、国内では企業研修に取り入れたり、米国では高校などの授業内容を無料配信するNPO(非営利組織)「カーン・アカデミー」を利用する例が増えています。

 発端は、米コロラド州の高校教師が2007年に始めた手法です。欠席した高校生に「Podcast」で授業のビデオを見るよう指導すると、成績が下がらなかったのです。そこで最初から全員にネット経由でビデオを見せ、実際の授業で高度な内容を学ばせたのです。米国の高校では落第率が激減したり、スタンフォード大学など有名大学も取り入れたりして、草の根のように広まりました。

 従来は、基礎的な説明だけで授業時間が終わり、応用演習は宿題にしていました。その順序をひっくり返し、基礎的内容を宿題としてビデオで事前に学び、授業では先生の助けを得て応用問題などを解く方が効果的というわけです。

 反転授業と訳した山内祐平・東京大学大学院情報学環准教授によると、もともとオンラインと対面の学習を組み合わせる「ブレンド型学習」が対面やオンラインだけの授業よりも効果があると指摘されていました。反転授業は、その1つというわけです。ただし授業は一方通行ではなく対話型で行います。企業でも「MOOC(ムーク)」などネット公開された大学講義とともに活用例が増えそうです。