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 「30回位続けられたらいいな」と書き始めたこの連載,あっという間に第50話まできてしまいました。こうしろうが中学生になったら終わろうかとなどとも思っていたのですが,時折読者の方から寄せられる「楽しみにしています」とか「毎日チェックしています」というありがたいメールにお調子者の私はのせられ,今は「いける所まで行こう」と考えています。

 結局,いつ終わるかは私が決めることではなく,土曜の晩にこうしろうが「MindStormsしよ」と言ってこなくなったら,それが一区切りなんだろうと思います。でも,その時もかずは「やろう,やろう」と言ってくるかもしれません(その時は続編にしようかな?)。

3月24日 レゴ・テクニックのカタログのレーシングカーを見ていたこうしろうとかずはMindStormsでレーシングカーを作ることに決めた。「そういえば,ディファレンシャル・ギヤってやったことなかったな」と思いこうしろうとかずに説明を始めた。「車が曲がる時,内輪と外輪は移動する距離が違うわな。両方のタイヤが同じ速度で回っていたらうまく曲がれないね。外輪が速く,内輪は遅く回るからカーブを切れるわけだ。それを実現するのがディファレンシャル・ギヤだ。」ディファレンシャル・ギヤがないと,車はみんなドリフト走行で曲がるしかない。怖くって道も歩けない。
 


 こうしろうの作ったディファレンシャル・ギヤである。モーター1個で2つのタイヤを回すのであるがタイヤには別々の軸がついており,(よーく見ていただかないとわからないが)3つのギヤが間を取り持っている。片方のタイヤを手で押さえ抵抗を与えると,もう一方のギヤの回転速度が上がる。片方を完全に止めると,もう一方のタイヤが倍速で回転する。

 かずはイスを作りつづけていた。



レゴのおじちゃんを載せると,イスが大きすぎることが判明した。こうしろうによると「テクニックの人なら,ちょうどだ」そうだが,我が家にあるレゴ・テクニックは第10話のヘリコプターだけである。

3月31日 「前輪を曲げられるようにしよう」とこうしろうと私でMindStormsタイムを開始した。かずは『クレヨンしんちゃんスペシャル』にくぎ付けで,それどころではない。前輪の角度を手で調節できるように作成し,RCX本体を載せられるようにシャーシを作るとかなり巨大な車になった。クレヨンしんちゃんが終わり,かずも加わってスポーツカーらしいデコレーションをみんなで施す。私がエア・スポイラ―を付けるとこうしろうが,にやと笑う。「これ変か?こうしろう」,「うん,変」。こうしろうがエンジンらしい飾りをつけると,かずが「変!」と言う。結局,みんな自分が作ったものだけが良いと思っているのである。



いまにも走り出しそうなレーシングカーが出来上がった。

4月7日 この日,こうしろうは中学の入学式に臨んだ。かずは前日に科学工作クラブに入会し,それぞれ新しいスタートを切った。私もなにか始めなくっちゃ。

 まず,かずがリモコンでレーシングカーを走らせてみる。サーキット上を走るようにグルグル旋回させると,ディファレンシャル・ギヤの効果で外輪が内輪より速く回転している様子が良く分かる。ほのちゃんは「させて,させて」と,かずからリモコンをふんだくる。そうこうしている内に,こうしろうがレーシングカーのプログラムを作成した。

task main()
{
 while(true)
 {
  SetPower(OUT_A+OUT_C,2);
  OnFwd(OUT_A+OUT_C);
  Wait(500);
  SetPower(OUT_A+OUT_C,8);
  Wait(5500);
  Off(OUT_A+OUT_C);
  Wait(750);
 }
}

まずはゆっくり走り出し,5秒後にトップ・スピ―ド(といってもかなり遅いのだが)に持っていく。最初からSetPowerの値を8(トップ・スピ―ド)にしてしまうと,ギヤがガリガリと悲鳴をあげるからだ。数周走ると,しばらく止まるようにしている。つまり,ピットインの時間である(笑)。