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 カリフォルニア州サンフランシスコ発--マルチコア処理を以前から積極的に支持してきたSun Microsystemsが,ハイエンドチップの「Rock」に16コアを搭載して業界を一歩リードしようとしている。

 熱問題でチップの速度が頭打ちとなっていることから,チップメーカー各社は1枚のシリコンに複数の処理エンジンを搭載する形でパフォーマンス向上を急いでいる。Sunは他社に先駆け8コア搭載のUltraSPARC T1「Niagara」プロセッサを投入しており,Rockの投入によって他社を一歩リードできるようになると思われる。

 Sunのシステム業務担当エグゼクティブバイスプレジデントJohn Fowler氏は米国時間12月7日,Rockが16コア搭載になることをインタビューで明らかにした。アナリストによると,Rockベースのサーバは2008年発売予定で,競合各社のチップが最大で8コア搭載になることを受けての登場になるという。パフォーマンスの大幅な向上は,Sunの影響力低下とSPARCプロセッサファミリーのシェア縮小の状況を逆転させるためにきわめて重要となる。SPARCは,IntelやAdvanced Micro Devices(AMD)が投入する主流x86チップや,IBMのPowerファミリーといったライバルチップにシェアを奪われている。

 Insight64のアナリストNathan Brookwood氏は,「Sunは,マルチコアのアプローチを明らかに一歩進めてきた。NiagaraやNiagara 2でも,どのメーカーよりも先行していた。今回の動きは,これまでの経緯を見れば当然のことだ。16コアとなり,各コアで複数のスレッド(独立した命令シーケンス)を実現すれば強力な製品になる」と語っている。

 ここ数年のサーバは複数のプロセッサを搭載してきており,16コアデザインを持たない競合ベンダーがSunに全く対抗できないわけではない。しかし,プロセッサ1基あたりのパフォーマンスが上がれば,複雑な今日の問題の影響を受けず,データセンターで発熱の問題に悩まされることもなく,プロセッサやシステムの製造コスト削減およびパフォーマンス向上に結びつく。

 Sunの設計主任Marc Tremblay氏は6日に当地で行われた会合のなかで,Rockの「テープアウト」(設計完了のマイルストーン)が数週間後に迫っていることを明らかにした。同社は現在コンテストを開催している。Sunのエンジニアが12月31日までにテープアウトできなかった場合,全員が罰として正装でネクタイをしなくてはならない。Tremblay氏の想像では,設計者の多くはこれらの持ち合わせがないという。

 競合各社のなかでは,Intelが2つのシリコンチップを1つのプロセッサパッケージに収めて4コアのデザインに移行したばかりで,1枚のシリコンに4コアを搭載するAMDの「Barcelona」は2007年中旬に出荷が予定されている。Brookwood氏によると,競合各社の一部は2008年に8コアデザインをリリースできるようになるが,16コアは無理だろうという。

 IntelのItaniumファミリーはデュアルコアを実現したばかりで,マルチコアに関して余裕の動きを見せている。マルチコアの草分けであるIBMから2007年に出荷が予定されているPower6でさえ,まだデュアルコアだ。一方,2008年に出荷が予定されている富士通のSPARC64プロセッサは4コアとなる。

 しかし,コアを正確に定義するのは難しい。SPARCの前総責任者David Yen氏は,Rockの一部の機能は複数のコアで共有されており,境界はややあいまいだ,と以前明かしている。

 451 GroupのアナリストGreg Quick氏によると,何年も前からの延期の繰り返しとSPARCプロセッサ事業の失策からSunのチップは評判が低迷していたが,Niagaraをスケジュール通りに出したことで多少の回復が見られるという。もしRockの著しいパフォーマンス向上を顧客に示せれば,Sunは既存客のSunサーバ離れだけは食い止められるはずだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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