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 3月25日,能登沖で発生した地震が,我が家をぐらんぐらんと揺らした。富山県内の多くの地域で震度5弱を記録したが,高岡市は地盤の関係か幸いにも震度4であった。それでも体験したことのない揺れだった。

 4月から小学3年になるほのちゃんは,揺れが治まってからも地震の話をするだけで,何度も涙ぐんでしまう。震源地に近い氷見市では土砂崩れがおきたようだが,県内では大規模な被害は出ていない。

 数日,余震が続き,船酔いのような気持ち悪さを味わった。
 
 風林火山が終わった頃,こうしろうは隣でC#の勉強を進めている。この春,我が家はダブル受験だった。

 お陰さまで,こうしろうは第一志望の大学に,かずはこうしろうと同じ高校に合格し,だるまちゃんにも目が入った。今は入学前のいろんな感情が入り乱れる微妙な時期だ。
 
 進学先が決まると物欲が芽生える。我が家で芽生える物欲のほとんどはデジタルだ。

 かずは,Windows Vista Home PremiumがプレインストールされたEPSONのノートPCを購入した。こうしろうと同様にスポンサーは祖母だ。

 機種はEndeavor NA702,14インチ液晶のモバイルとして使える軽いノートだ。CPUはCore 2 Duo,メモリーは1GB,グラフィックスはGeForce,Bluetoothが付いて,指紋認証まで搭載している。マウスを買い足しても20万円でお釣りがくるリーズナブルなマシンだ。

 「これいいな,わしもほしいなあ」と,父はVistaのセットアップをするかずの横で何度も呟いた。

 かずはフリーソフトをこよなく愛しているので(いやソフトを買ってやらなかっただけかもしれないのだが),Sleipnirを使うと終了時に余計なメッセージ出ること,Vista対応のThunderbird2.0がまだリリースされていないことに,若干苦しめられている。もっとも,解決は時間の問題だろうが。

 父は「OfficeソフトもフリーのOpenOfficeとかでいいか」と言いつつ,Visual Studio2005 Academic Editionだけは即効で買い与えた。アカデミック版は5千円程度で購入できる。
 「プログラミングは高校生の常識だ」という父に,かずは「でも,高校行っても陸上するから,時間がね」と答える。それでも「注文したぞ」と告げると,かろうじて「ありがとう」と返事したので,興味はあるのだろう。勘違いでないことを祈りたい。
 
 かずのEndeavor NA702が我が家の無線LANに参加したことによって,無線LANがブチブチ切れるようになった。こうしろうと私から,「無線ルーターWLBAR-54GTのファームウェアをアップデートせよ」という指令が,ほぼ同時にかずに飛んだ。一方は後継者を育てたい,もう一方は家に帰ってまでも面倒なことはしたくないという思いからだ。

 しかし,ファームウェアを最新にしても,また同じ現象に陥った。突然,ルーターが見えなくなる。チャンネルを11に変更したら少し安定した。
  
 こうしろうは高校入学時に購入したそろそろ一度,きれいにしないとヤバイことになっているNECのモバイルノートと,毎日新聞社のインターネットによる小論文コンテストの最優秀賞の副賞としてもらった富士通の15.4インチのノートPCを大学の寮に持ち込むことに決めた。これにテレビチューナをつけてテレビ代わりにするらしい。

 「大学でも写真部に入ろうかと思っている。暗室使いたいから」と言いながら,新しいデジカメを買った。ニコンのCOOLPIX P5000だ。10.0メガピクセル,ISO感度3200よりも,マニュアル撮影ができる点に惹かれたようだ。矛盾している。P5000に暗室は不要だ。
 
 こうしろうは高校の卒業式で答辞を詠んだ。「感謝の気持ちを表す言葉を探しましたが,他に言うべき言葉がありません。どうも,ありがとうございました」と言ったとき,斜め前のおかあさんは,ハンカチで何度も涙を拭っていた。

 そんな中,こうしろうの母は携帯の電源を切り忘れ,ただ一人,ピー,ピーと音を鳴らしていた。父はいいところで,カシャーンというシャッター音を響かせた。

 C#を学ぶこうしろうの傍で,毎週,土曜の夜にMindStormsでガチャガチャとロボットを作り,プログラムを組んでいた楽しい時間を思いだした。

 大阪は遠いのか近いのか? こうしろうが住む寮までは,車で高岡駅へ行き,約3時間サンダーバードに揺られ,梅田で阪急宝塚線に乗り換え,石橋の駅で降り,大学の中を横断すれば4時間で着くだろう。自分が西宮で学生だった頃に比べればきっと,ずっと近い。
 
 シラバスにMindStormsの文字を見つけ,喜ぶ。経済学部でもコンピュータ・リテラシーやC言語によるシミュレーションの講義を受講することができる。接点の多いことがうれしい。帰ってきたときには,.NETによるデータベースプログラミングやWebアプリ開発など,まとまった内容を教えてやれるように整理しておこう。
 
 父はDrupalを使って,家族専用のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を構築した。でも,妻はきっと,こうしろうの顔が見たいだろう。

 Webカメラを買って, Skypeでテレビ電話をできるようにした。今のところは,ほのちゃんのおもちゃと化している。インターネットは誰にだって便利だ。

 こうしろうが引っ越しをする前日の3月31日。C#でバイナリファイルを扱うプログラムを作成しているこうしろうに,身振り手振りで教える。

 VS2005などの統合開発環境では,ブレークポイントを仕掛け,デバッガを起動するんだ。ある時点で,メモリー上に変数やオブジェクトがどんな風に記憶されているか,それは,プログラムの意図通りなのか,注意深く見るんだ。

 そして,フォームでのイベントの発生順をちゃんと頭に入れておくことだ。簡単なフォームを作って,デバッグ実行してみればすぐわかる。
 
 プログラミングが自由にできるようになるには,人の書いた良いソースコードを読むことだ。ITproやCodeZine,ThinkITなどもいいだろう。そして,何もないところから自分でコードを起こしてみることだ。

 それからまた,人の書いたソースコードを読む。オブジェクト指向プログラミングだって,理屈を理解したら,どんな風に実装されているか,多くの例を見ることだ。そして,自分で実装してみる。暇を見つけてツマツマやってりゃ,たいがいのことは理解できるはずだ。
 
 資格を取るのなら,基本情報技術者試験の次は,順当にソフトウェア開発技術者か,視野を広める意味で上級システムアドミニストレータが良いのではないかな。特定の分野や製品に絞り込む必要はまだないだろう。
 
 それから,気いつけや。関西人に「バカ」って言ったらあかんよ。やつら,「アホ」は許せるけど,「バカ」は許せないらしい。「ダラ」と富山弁で煙に巻くのはよろしい。