オンライン会議用ソフトウェア大手のWebExが,リモートアクセスサービス「PCNow」のiPhone対応版を発表した。
この新版PCNowは,NetSuiteのiPhone向けSaaS(サービスとしてのソフトウェア)アプリケーションと同様に,iPhoneに搭載されているSafariブラウザを通じて利用する。ユーザーのデスクトップPC上のファイルや,Microsoft Outlookの企業メール,アポイントメント,連絡先へのアクセスも可能だ。
またPCNowでは,SkypeOutなど,SkypeのすべてのVoIP機能の利用が可能だ。最近,ネットワーキング大手のCiscoに買収されたWebExによると,米国のiPhoneユーザーは,直ちに30日間の無料試用に申し込めるが,英国では2007年内にiPhoneが発売され次第,同アプリの利用が可能になるという。
WebExは,同社のMediaToneネットワークを利用すれば,iPhone上でも企業情報の安全を確保できるとしきりに訴えている。元々,消費者向けの端末であるiPhoneのセキュリティに対し,多くのアナリストが大きな懸念を抱いている。6月には調査会社Gartnerのアナリストらが企業に対し,iPhoneを利用しないよう警告した。彼らはさまざまな根拠を挙げたが,その中にはセキュリティに関する懸念だけでなく,モバイルビジネスメールプロバイダーのサポートがない点も含まれていた。ただ,その状況は急速に変化しているようだ。
もっとも,7月にあるセキュリティ研究者のチームが,iPhone,特にSafariブラウザのハッキングに成功したと発表している。Safariは,今回WebExが発表したPCNowなど,多くのアプリケーションに利用されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ