各種の情報を総合すると,今週,サンフランシスコで開催されるOffice 2.0カンファレンスでGoogle Wikiと長らく登場が待たれていた同社のプレゼンテーションサービスが急遽,発表される可能性がある。
最大の根拠は,これまでの経緯とGoogle関係者のあいまいなコメントだ。2006年のOffice 2.0では「Google Docs & Spreadsheets」を発表し,2007年もカンファレンスの開幕を飾る米国時間9月6日のパネルディスカッションにGoogle Spreadsheetsのプロダクトマネージャーを務めるJonathan Rochelle氏が登場する。この間,Googleの最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏によってプレゼンテーションアプリケーションのほぼデモに近い発表もなされ,Googleの公式ブログにもプレゼンテーションサービスが「今夏」には利用できるようになると投稿されたことから,早ければ9月6日には何か新しい動きがあるはずである。
Googleの新しいWikiアプリケーションは,同社のオンラインオフィススイートを補強するものであり,統合されたWikiソリューションを求めている小中規模企業のユーザーにとってはGoogle Appsの魅力が少しだけ高まることになる。また,近々発表されることになれば,2006年10月にWikiサービスのJotSpotを買収してからちょうど1周年ということにもなる。JotSpotがカジュアルユーザーとビジネスユーザーの両方に複数の層のサービスを提供してきたことを考えると,このモデルはビジネスソリューションとエンタープライズソリューションを含めたGoogle Appsの4種類のバージョンとして引き継がれる可能性がある。
しかし,これらのサービスがどのようにGoogleの既存のオンラインオフィス環境に統合されるのかについては推測する手がかりが乏しい。数カ月前にZenterとTonic Systemsを買収して以来,Googleのプレゼンテーションサービスが早々に発表される兆しはほとんどなかった。外部から見える最も明白な兆候は,JotSpotのユーザーヘルプとフォーラムサービスがGoogle自身のネイティブなサポートネットワークに移行したことくらいである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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