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 システムインテグレータが業務のアウトソーシングを計画する際、既に中国抜きには考えられなくなってきた。だがその中国も、もはや低コスト一辺倒の開発拠点としてだけでは捉え切れない。現在の中国アウトソーシングの現状を多面的に分析する。



 これからの企業経営を考える場合、国際競争力の強化やグローバル化への対応は、どの企業にとっても最優先課題の一つである。今後の日本市場の成長性が鈍化することを鑑み、日本に限らず自社の事業ドメインを広げることや、自社のコアコンピタンス(中核となる競争力)を軸にパートナー関係を再構築するなど、足元のみならず中長期的な視点からこれらの課題に取り組んでいる企業は少なくない。現在のアウトソーシングは、このような背景のなかで議論されている。

 「現在の」と付け加えたのは、アウトソーシングという考え方や言葉自体は目新しいものではないからである。アウトソーシングという言葉は古くは第三次銀行オンラインなどの時代から使われ始め、2000年ころには企業の情報システム部門の子会社化やシステムインテグレータの新事業への取り組みから、包括的にシステム関連業務を委託するという手法が一つのソリューションになっていた。

 当時は企業のTCO(所有総コスト)削減が主目的で包括的なアウトソーシングの手法が到来したが、その後業務フローやネットワーク、データセンター、サーバー、アプリケーションの物理的配置と運用の最適化ニーズが顕在化してくると、システムの外在化と内在化のバランスが必要との認識が高まった。そして、部分的にアウトソーシングを活用することが、将来にわたって機動性のあるシステム環境を創ることができると考えられるようになった。ITガバナンス時代を迎え所有と利用の考え方が進むとともに、その傾向は強まりを見せてきている。これが、「現在の」アウトソーシングに至る過程だ。

 そして、現代のアウトソーシングを考えるに当たっては、中国を視野に入れることが必須になっていることは言うまでもない。



本記事は日経ソリューションビジネス2007年12月30日号に掲載した記事の一部です。図や表も一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。
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