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 Steve Wozniak氏はAppleの共同設立者だ。Wozniak氏は資産家で,世界中のギークたちにとってのヒーローでもある。

 そのWozniak氏がAppleのガジェットを買うため列に並ぶ,と報じられたが,実はそう見せかけていただけだったのだろうか?

 そんな主張が,一部の困惑した購入者たちから提起されている。彼らの証言によると,カリフォルニア州サンノゼにあるショッピングモール「Valley Fair」のApple Storeに,「iPhone 3G」を買いに来たWozniak氏は,メディアの報道とは異なり,店の前で列に並んで一夜を明かしたわけではなかったという。

 Doug BroussardさんとPatrice Broussardさんによれば,実際には,Wozniak氏が列に並んで待つことは一切なかったという。その場にいた2人が言うには,Wozniak氏はモールの近くにあるソファで4時間ほどのんびり過ごし,店が朝8時に開くと列の前にふらふらと出てきて,あっさりと割り込んだという。何の説明もなしに。

 さらに,Wozniak氏は1人でいたわけではなかった。Wozniak氏の大物振りを撮影した2人は,同氏が仲間を従えていたと話す。誰も何も言わなかったのだろうか?

 やはり,説明はなかったようだ。それはあっという間の出来事だった,とDoug Broussardさんは語る。もっとも,「Apple II」の生みの親を列の最後尾に追いやる人などいるだろうか?

 それでも2人によれば,その様子を見た人たちは不愉快な面持ちだったという。

 列に並んで待つという約束事は誰でも知っている。列に割り込むのは,たとえVIPであっても良くない行為だ。6人もの友人を引き連れて割り込むような人は,列の後ろにいる人たちから蹴りを入れられるリスクを犯すことになる。

 iPhone 3Gの売り出された米国時間7月11日,Apple Storeは一度にわずか30人ほどを店内に招き入れるようにしていた。つまり,モール内で数時間待ったであろう7人の購入客は,Wozniak氏とその仲間がいなければもっと早く帰宅の途につけたのだ。

 7月12日夜の時点でWozniak氏からのコメントは得られていなかったが,13日になって,Wozniak氏はCNET Newsのコメント欄でこの記事への反論を書き込んだ。その中でWozniak氏は,自分が店のスタッフに勧められて列の先頭に行き,スタッフは列の先頭に並んでいた人たちにそのことをはっきり説明したと主張している(同氏の返答の全文はこちら)。

 私は店のスタッフたちに,午前10時に行って列に並ぶと伝えていた。スタッフからの返事は,列は短いだろうということ,それから,先頭にいる人たちと話をしたところ,彼らは私に最初に入店してほしがっている,というものだった。私は,数人の仲間と一緒にいることも伝えた。すると,Apple Storeのスタッフは,店の前にテーブルと椅子を私のために確保しておくとも言ってくれた。そのため,私はその椅子に座って列に並んでいたのだ。椅子の件については感謝している。最近では実のところ,列に並ぶほぼすべての人たちより,私のほうが年を取っているのだから。

 これは,世界観がひっくり返るような大事件ではないだろう。それでも,Broussardさんらの説明が正しければ,不公平なことだったし,Wozniak氏の場合には不必要な行いだった。

 それに,自身も認めているように,Wozniak氏は待つ必要さえない。Wozniak氏は以前,自分が求めればAppleのもう1人のSteve(Appleの共同設立者で,最高経営責任者のJobs氏)が特別にiPhoneを送ってくれるだろうと自慢していた。Wozniak氏が今回のような愚かな行為を,自分でさえiPhoneを待ち望んでいたということを見せるために行ったのだとしたら,せいぜいチープな宣伝行為にすぎない。

 私の知る限り,Wozniak氏のシリコンバレーでの好感度は高い。Wozniak氏は親しみやすく,謙虚な天才であり,Jobs氏の近寄りがたい態度とは好対照を成す人物だと見られている。

 そのイメージをぶち壊すつもりだろうか。

 「私は一切,Wozniak氏に悪感情を抱いていない。だが,Wozniak氏がシリコンバレーで持っている人脈や影響力は,新しいガジェットが発売されたときに列に割り込むことより,もっと大事なことに使われるべきだ」と,Doug Broussard氏は語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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