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◆編集長から

 ITエンジニアを応援する月刊誌「日経SYSTEMS」。今月の特集1はセキュリティの問題を取り上げました。その問題とは,安全性と業務効率のバランスをどうとるかです。セキュリティを強化すればするほど,面倒なことが増えて仕事がやりにくくなる。そんな経験はありませんか。今回の特集では,バランスをうまくとっている現場の工夫を掲載しました。特集2はいま話題の工事進行基準。現場レベルでどのような影響があるのかをまとめました。特集3は名寄せの切り札,マスター統合ソフト。このほか,Windows Server 2008の検証,圧縮伸長技術の図解など,今月も日経SYSTEMSは必読です。

◆特集1
「安全性と業務効率を両立させる バランス感覚のセキュリティ対策」

 ウイルス感染に社外からの攻撃,内部からの情報漏洩――。こうした脅威から社内システムを守るために,セキュリティの強化は欠かせません。ただし最近では,一本調子なセキュリティ強化によって,ユーザーのみならずシステム担当者が苦しめられており,業務効率が低下している現状が明らかになってきました。

 例えばユーザーは,ノートPCの持ち出しを禁止されたり,いくつものパスワードを覚えておかねばいけなかったりという手間がかかっています。システム担当者は,丁寧にログを取り,不正がないかチェックする,セキュリティ・パッチを適用して問題がないか丹念に検証するといった手間をかけざるを得なくなっています。

 かといって,セキュリティを弱めることはできません。何の対策もせずにノートPCの持ち出しを許せば,ノートPCの紛失・盗難時に情報漏洩するリスクがあったり,セキュリティ・パッチをクライアントPCに適用しなければ,脆弱性を突かれた攻撃を受ける可能性があったりするからです。

 そこでこの特集では,セキュリティを保ちながら,ユーザーやシステム担当者の業務効率のバランスを取る工夫を紹介しています。工夫とは,例えばセキュリティ・パッチの検証で,まずシステム担当者のPCにだけ適用し,1週間PCを通常利用するといったことです。通常利用すれば,致命的な不具合は発見できるし,事実上何もしないので,業務効率も下がらないというものです。読者の皆様も,この特集から着想を得て,セキュリティと業務効率のバランスを考えてみてはいかがでしょうか。

(松浦 龍夫=日経SYSTEMS)

◆特集2「現場は何をするのか? 工事進行基準に備えよう」

 2009年4月以降に始まる会計年度から,原則としてすべてのシステム開発プロジェクトで,「工事進行基準」の適用が義務化されるのをご存じでしょうか。工事進行基準とは,プロジェクトの進捗に合わせて売上と原価を分割して計上していく会計ルールです。プロジェクトが完了したときに一括して売上と原価を計上する「工事完成基準」という従来のルールとは対照的です。

 この工事進行基準が導入されると,開発現場は大きな影響を受けます。例えば,システム化の範囲や追加請求が可能な条件を明確にしないと,請負契約を結べなくなります。さらに,月次でPMOなどにプロジェクトの状況を詳しく報告するため,月ごとに予算通りの結果を出していくことが求められます。これまでのように,終盤で帳尻りを合わせるやり方は通用しません。

 特集では,そうした開発現場への影響を,工事進行基準を初めて経験するプロジェクト・マネージャの仕事の描写を通して紹介しています。その上で,工事進行基準が義務化された背景や進捗の計測方法などを解説したほか,工事進行基準が導入された現場で毎月報告が必要になる指標を算出する演習問題を用意しました。ぜひ記事を読んで演習問題に挑戦し,開発現場にとっての工事進行基準を実感してください。

(中山 秀夫=日経SYSTEMS)

◆連載講座

仮想化きほんのき
「運用手法は物理環境とほぼ同じ」

図解で磨く開発ドキュメント
「移行に“想定外”は当たり前」

コミュニケーション・スキル再入門
「女性エンジニアに必要なスキル」

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