PR

 確実に増しているセキュリティの脅威。「どうしたら少ない予算で最大限の効果を発揮できるか」と、ユーザー企業の悩みは深まるばかりだ。IT投資を控える動きが目立っているとはいえ、ユーザー企業の課題に応える提案をソリューションプロバイダが打ち出せれば、セキュリティ商談の発掘につながる。受注獲得の決め手はPCI DSS、DLP、SaaSの三つだ。



 厳しい不況の中でも、セキュリティには確実にビジネスチャンスがある。だがやみくもにセキュリティと言えば売れる時代ではない。取材の結果、セキュリティ商材を売るためのポイントが浮かび上がってきた。それは、PCI DSS(ペイメント・カード・インダストリー・データ・セキュリティ・スタンダード)、DLP(データ・ロス・プリベンション:情報漏洩防止)、 SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を突破口にして売り込むことだ。

 PCI DSSは、クレジットカードの情報を扱う小売業や流通業、EC(電子商取引)サイト運営事業者などを対象にしたセキュリティ基準。これを一般の企業ユーザー向けセキュリティ商談に活用し始めた、ソリューションプロバイダが登場している。その1社である兼松エレクトロニクス(KEL)の西村仁志第三ソリューション営業本部第二ネットワークシステム営業部長は、「PCI DSSは施すべき対策を具体的に定めている。ユーザー企業にセキュリティの導入を促す説得材料になる」と話す。

 二つ目のDLPは、暗号化など従来とは異なる技術を採用した情報漏洩防止ソリューションだ。「DLPでは、情報漏洩を自動的に防げる。従来から情報漏洩防止は叫ばれており、社内のポリシー策定や社員の行動を一部制限するなどで対応してきた。だがパソコン操作のミスもあり、情報漏洩を完全に防止できなかった。この問題を解決できる」。富士通ビジネスシステム(FJB)の牧野克彦マーケティング本部ITマネジメントサービス推進部担当課長は、こう説明する。

 SaaSを絡めた提案もセキュリティ商談では重要になってきている。ソフトバンクBBの松田広史コマース&サービス統括CP事業推進本部副本部長は、「今の経済状況を考えればSaaSで初期コストを下げ、ユーザー企業が導入しやすくなるようにするのは当然のこと」と指摘する。

1ヵ条 PCI DSSを活用して商談を掘り起こす

 「ユーザー企業に何をどこまで導入すべきかを説明することが、セキュリティの商談を進めるうえで最も難しい」。KELの西村部長はこう話す。セキュリティの対象は幅広い。ユーザー企業にしてみれば、ソリューションプロバイダの提案が本当に自社で必要なものなのか見極めにくい。

 そこで、ユーザー企業の決断を促す説得材料として、多くのソリューションプロバイダがPCI DSSを活用し始めた。

 PCI DSSは、米ビザ・ワールドワイドや米マスターカード・ワールドワイド、ジェーシービーなど主要5社のクレジットカード会社が共同で策定した。2008年11月には国内でもPCI DSSに対応するように、大手の小売業などに呼びかけた。



本記事は日経ソリューションビジネス2009年1月30日号に掲載した記事の一部です。図や表も一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。
同誌ホームページには、主要記事の概要や最新号およびバックナンバーの目次などを掲載しておりますので、どうぞご利用ください。
日経ソリューションビジネス・ホームページ