Microsoft会長のBill Gates氏は米国時間1月20日、財団における活動からエネルギーおよび環境に関するそのほかの話題に至るまで、幅広い分野に関する自身の見解を共有するウェブサイトを立ち上げた。
「Gates Notes」という名称のこのウェブサイトは、Gates氏自らの投稿で開始され、将来的には同氏が提起したトピックで討論を深めていくといった計画も立てられている。
Gates氏は米CNETの独占インタビューにおいて、Microsoftの頃の自身のある種のウェブでの存在感を懐かしく思うと語った。
「インターネットは、わたしが関わっている活動にまさに適したものである。旅行をすれば多くの写真を撮り、人々はそれを見たければ、インターネットで非常に簡単に公開できる。読書をすれば、ちょうどその本を読むべきかどうか検討している人や、本の内容について手短に知りたがっている人がいる」と、同氏は述べている。
Gates氏は、週に約3回の頻度でコンテンツの投稿を計画しており、短い投稿もあれば、かなり深く掘り下げられた内容の投稿もあるだろうと語った。
「継続的に投稿を共有していくのは、非常に楽しみだと思っている」と、Gates氏は述べ、フィードバックも期待していると付け加えて、「そのフィードバックが今後の参考になるだろう」と語っている。
公開初期の段階では、教育改革、新型インフルエンザの流行から学べる教訓、ハイチへの支援の要請といった記事がサイトに並んでいる。また、現在のエネルギー源に替わる環境に優しい代替エネルギーの開発課題や気候変動などについて、Gates氏が語るポッドキャストシリーズも提供されている(Gates Notesのサイトから直接ダウンロードできることに加え、iTunesやZune Marketplaceでも、同ポッドキャストが公開される予定だという)。
エネルギーと気候問題は、Bill and Melinda Gates Foundationが注力している問題と直接的には関係しない話題ではあるものの、Gates氏が個人的に深い関心を払っている分野であり、2月に開催される「Technology Entertainment and Design」(TED)カンファレンスでも、同氏の講演で扱われる予定である。
「これまで参加してきたエネルギー関連の活動への関心は常に非常に高く、この件については詳しく語っていきたい」と、同氏は述べた。
さらに、Gates Notesでは、同氏の旅行に関するセクションも用意されており、旅行中に撮影された動画クリップなども披露されていて、2009年に同氏が訪ねたインドについてのコーナーなどもある。また、同氏が読んでいる本について語られた投稿が含まれる別のセクションもある。
「conversations」という名称の別のセクションには、Gates氏とのインタビュー、さまざまな思想家と交わされた長文の電子メールでのやり取りからの抜粋、世界中の学生との質疑応答セッションなどが掲載される予定だ。
Gates氏は先日からTwitterに参加している。同氏のアカウントにはすでに、早くも数十万人ものフォロワーがある。
Gates Notesでは、主に財団での活動、Nathan Myhrvold氏らが設立したIntellectual VenturesやMicrosoftでの仕事などが取り上げられるものの、同ウェブサイトはGates氏の個人的なスタッフによるプロジェクトとなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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