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 「ブラウザ戦争再び?」と思ってしまった。本書を発行するに当たって、それぞれの記事の内容をチェックすべく、誌面に掲載するHTMLやJavaScript、CSSのコードをWebブラウザに読み込ませて、表示と動作を確認したのだが、Webブラウザの種類やバージョンが半端ではない。

 かくして、編集作業を終えた筆者のパソコンには、Internet Explorer(IE)、Firefox、Google Chrome、Safari、Operaの各アイコンが、ただでさえ窮屈なデスクトップに鎮座ましますことになった。IEに関してはさらに、IE 8とIE 9をそれぞれ、別マシンで動作させている。

 最初の「ブラウザ戦争」は1990年代後半、IEとNetscape Navigator(後のFirefox)の二者の間で繰り広げられた。それぞれのベンダーが独自に機能を拡張したのが主な原因で、Web制作者/開発者は両者で互換性のあるコードを書くために非常な苦労を強いられた。今回のブラウザ戦争では、プレーヤーとしてさらに、Google Chrome、Safari、Operaが加わる。しかも、FirefoxとGoogle Chromeでは特に、バージョンアップの速度が非常に速いというおまけ付きだ。

 今回の戦争の“戦犯”は、HTML5とCSS3だ。いずれも現在、標準仕様の策定が進んでいる段階にあり、各Webブラウザー・ベンダーが、先を競って仕様を実装に取り入れようとしているのが、戦争の主な原因となっている。と言うことは、各ベンダーのゴールは一致しているわけで、この戦争は過渡的なものであり、最終的には、どのWebブラウザも「基本的には同じ」という平和な時代が到来する“はず”だ。その暁には、HTML5とCSS3は戦犯というより、救世主になるかもしれない。

 そうした時代の訪れを待って、やおらHTML5/CSS3の学習を始める方が、ムダがないかもしれない。しかし、現時点でも既に、HTML5/CSS3のスキル習得に乗り出る技術者が続々と現れている。「先んずれば人を制す」という言葉もある。Webアプリケーション開発に携わるプログラマの視点からHTML5/JavaScript/CSS3についてまとめた本書が、皆さんのスキル習得の一助になれば幸いです。

HTML5・JavaScript・CSS3アプリケーション開発入門 (日経BPパソコンベストムック)

HTML5・JavaScript・CSS3アプリケーション開発入門 (日経BPパソコンベストムック)
日経BP社発行
1980円(税込)