NC特集
目次
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IT助っ人が壁を壊す
ITエンジニアからデータサイエンティスト、そしてCTOまで――。事業戦略の重要ポジションに海外人材を抜てきする日本企業が増えてきた。海外拠点を含めた世界的な戦略を構築するため、そして世界で最先端の技術を手に入れるために、雇う人材の枠を全世界に広げている。楽天やアシックス、エムスリー、マネックス証券な…
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セキュリティレガシー
崩壊するデータ安全保障
横浜銀行のカード偽造事件、日本航空(JAL)のマイレージ不正交換、有名IT企業すら侵入を許す標的型攻撃、挙げ句の果ては、米国家安全保障局の盗聴疑惑――。情報システムのセキュリティへの信頼は、今や地に墜ちた。社内に潜む敵を想定しない業務システム、ずさんな権限管理、脆弱なパスワードや暗号技術といった負の…
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「想定」が企業を滅ぼす
ポスト3.11の危機管理
東日本大震災から3年。最近では避難などの指標として、想定被害レベルを以前より高く見積もった新しい「想定」が高い関心を集めるようになった。危機管理において、実はこの想定こそが大きなリスクになることがある。想定ゆえに安全だと思い込んだり、想定被害のあまりの大きさにリスク回避を諦めたりするようになるからだ…
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悪弊を断つ
「2015年問題」がIT業界に迫る覚悟
中小IT企業をむしばむ多重下請け構造、二重派遣など法令無視の横行、若者の使い捨て・・・日本のIT業界に根付いた悪弊は数十年を経て、なお改善されたとは言いがたい。業界は束の間の特需に沸き立つが、今もってIT企業の利益率は低いまま。2015年にやってくるIT受託業務の集中とその後の急減により、ユーザー企…
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崖っぷちのIT部門
戦略組織への改革、ラストチャンス
IT部門を“破壊”し、新たな組織を創るべき――。本誌はこう提言する。利用部門とIT部門1500人への緊急調査で浮上したのは、低評価に甘んじつつ、5年後も変革は望めないIT部門の実像だ。しかし、ビジネス変化やグローバル化への対応は待ったなし。このままでは経営が真に望むIT戦略の担い手にはなり得ない。景…
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「機械学習」革命
的中したビル・ゲイツの予言
「自ら学習するマシンを生み出すことには、マイクロソフト10社分の価値がある」。米マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏は今から10年前の2004年2月にこう語った。その時は来た。米グーグルや米アップル、米フェイスブックといった先進IT企業は今、コンピュータがデータの中から知識やルールを自動的に獲得する…
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タブレット導入 失敗のワケ
「わが社もタブレットを」――経営陣の鶴の一声でタブレット導入が決まったものの、十分に活用されないまま“塩漬け”になるなど失敗に直面する企業は多い。失敗の理由ははっきりしている。利用目的が不明確なまま導入に踏み切ってしまうことだ。自社の業務を分析し、最適な導入形態を見極めることが欠かせない。最近では、…
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超「Excel」
ビッグデータ活用を加速する新世代帳票
Excelに代表される帳票ソフトが持つ使い勝手で、現場の担当者がタブレットやスマートフォンからビッグデータを手軽に扱える──。こんな機能を備えた「新世代帳票」の利用が加速している。牽引するのは、超「Excel」ソフトとも呼ぶべき製品群だ。ヤマハや小岩井乳業をはじめ現場主導のデータ活用を支えるべく導入…
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緊急検証 NTTは世界で勝てるか
試される買収後の統治力
日本の通信会社から、世界のIT企業へ─―。内需に依存するドメスティック企業の代表格だったNTTが変貌を遂げつつある。目指すのは、過去に1兆円以上の損失を被った北米市場だ。世界で最も競争の激しい市場で、いま大型商談を連続受注。直近3年間で海外企業の買収に約7000億円、この1カ月だけでも1350億円以…
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物流ITウォーズ
戦争の勝敗は兵站(へいたん)が決める。 この法則は企業社会でも同様だ。ITを活用して物流を高度化することが、企業の利益の源泉となり、競争力を左右するようになった。物流の効率化を極めれば、「モノ」の動きはもちろん、「カネ」や「ヒト」の動きも変わってくる。 多くの企業が物流の可能性に気付き始めた。コン…
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無防備すぎるサーバーの社内運用
オフィスビル内でサーバーを運用するのは無防備であり、もはやリスク以外の何物でもない─―。そのような危機感から、サーバーをデータセンター(DC)やクラウドサービスに移行するユーザー企業が増えている。最新事例を基に、BCP(事業継続計画)立案や施設選びの勘所と、災害対策で見逃しがちな注意点を探る。(中田…
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「Suica履歴販売」は何を誤ったのか
パーソナルデータ利活用、6つの勘所
JR東日本は2013年9月、Suica乗降履歴データの販売を当面見合わせると発表した。利用者から「勝手に売るな」「気持ち悪い」など批判を浴びる同社の様子を見て、「パーソナルデータ」の利活用に及び腰になる企業は少なくない。 実は、JR東日本がそこまで批判を受けたのは、手続き上明らかな失策があったから…
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あなたの知らないITの底力
究極の「高速化」「自動化」が新市場を生み出す
ハードウエア性能の急速な向上、センサーをはじめとするM2M(マシン・ツー・マシン)技術やビッグデータ分析手法の高度化──絶え間なく進化を続けるITは、新たなビジネスや市場を作り出す大きな底力を秘めている。 既にその萌芽は現れている。人間の1000倍以上の速さで行うデジタル広告や株式売買の取引、完全…
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世界丸ごと見える化
今が攻め時、グローバル競争を勝ち抜くIT
海外拠点の情報をあたかも現地にいるかのように日本本社で入手できる「グローバル経営情報システム」を構築する企業が相次いでいる。世界44拠点の出荷情報を実績との誤差0.1%で24時間以内に集める資生堂や、欧米・アジア19拠点の実績を収集するシステムをわずか10カ月で稼働させたダイキン工業など、各社は高品…
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顧客を増やせ!
ビッグデータが変える、下克上の方程式
売り上げを伸ばし、利益を稼ぐ。そのための近道は、今も昔も変わらない。「顧客を増やす」ことだ。 だがビッグデータの登場により、実現手段は大きく変貌している。ITを活用してファンを集め、行動履歴を読み解くことで、自社の顧客へと育てていく。データを深く分析して自社の強みを磨けば、業界秩序を覆し、下克上を…
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第18回 顧客満足度調査
好き嫌いの境界線に異変
次なる成長に向け、ユーザー企業のシステム部門がアクセルを踏み始めた。国内の景況感が好転したことで、凍結していた開発案件が再始動。クラウドの普及やビッグデータ活用の広がりも、システム部門の背中を押す。こうした動きはITベンダーに対する期待値や満足度も一変させた。CIO(最高情報責任者)やシステム部長な…
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返上「ガラパゴス」
日の丸IT アジアから世界へ、見えた勝利の方程式
機能や品質にこだわるあまり、海外では通用しない─―。日本発のIT製品は総じて、「ガラパゴス」と揶揄されることが多い。だが、海外で売れているソフトウエアやITサービスは確実に存在する。成功事例を探ると、海外で売り抜くための「勝利の方程式」が見えてきた。突破口はアジアだ。日本が先進国として成長・成熟する…
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脱 Windows XP
残り1000万台の「最終解」
2014年4月9日、Windows XPのOSサポートがついに終了する。それまでに他OSへ移行することが本筋だが、企業での移行作業には遅れが目立つ。2013年7月時点で、国内にはまだ1000万台前後のXP搭載PCが残っていると見られる。業務アプリの改修の手間が、Windows XPからの移行を難しく…
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奇跡のJava
「高生産性」「高品質」を両立させる次世代ソリューション
アプリケーションの最も基本的な部分を支える開発基盤が大きく変わろうとしている。主役は「二つのJava」だ。Javaを基に、関数型という先進技術を導入した「Scala」。Scalaに触発されて関数型のアイデアを取り入れたJavaの次期版「Java 8」。この二つが互いに影響を及ぼしながら、本来ならトレ…
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インソーシングで好機をつかめ
乱高下の時代を生き抜く「システム内製術」
ビジネスの変革を支える情報システムは自らしか作れないとして、インソーシング(システムの自社開発)に踏み切る企業が急増している。今やビジネス環境は、乱高下する株式や外国為替のごとく、激しく好転と暗転を繰り返す。そうした変化に即応し、システムは素早く、柔軟に作らなければならない。そのためにIT担当者は、…