IT化の進展につれ、企業が管理する情報は爆発的に増えている。その一方で、あふれる情報に手を焼く企業も多い。情報の共有はおろか、必要な情報を短時間で見つけ出すことすら難しくなっている。この問題を解決する切り札として、企業向け検索ソフトに注目が集まっている。ベンダー各社も新製品を続々と出荷。単にキーワードを検索するだけでなく、エージェント的な機能を備える製品も登場している。

(小野口 哲)


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図1●企業内の情報共有の問題を解決する手段として検索ソフトが注目され始めた
 「前任者が作成した過去の提案書や契約書を見つけるのに、イントラネット、メール、ファイル・サーバーをいちいち検索しないといけない。手間がかかりすぎる」、「管理者が異動したために、ファイル・サーバーの中身が分かる人がいなくなってしまった」、「グループウエアにあるはずの運用手順書のひな型が見つからない」――。

 こんな企業の現状を打開する切り札として、企業向け検索ソフトに注目が集まっている(図1[拡大表示])。実際に検索ソフトを導入する企業も着実に増えてきた。

 ベンダー各社は、「導入実績は前年比で2倍、引き合いは3倍」(住友電工情報システムの武並佳則ビジネスソリューション開発部 QuickSolution開発課課長)、「導入件数は前年比25%程度の伸び」(サイバーソリューションズの秋田健太郎社長)など好調ぶりをアピールする。

 これに併せるように、新製品も次々に登場している。これらの製品は技術の改良により、検索の速度や精度が向上したほか、検索対象となるアプリケーションも増えている。

 多くの製品が、ノーツ/ドミノ、Exchange Serverなどの主要グループウエア、Oracle、SQL Serverなどの主要データベースの検索に対応。複数のアプリケーションが扱うデータを横断的に検索できる。

インデックスで高速化を実現

 企業向け検索ソフトが競うのは、複数のシステムが管理する大量のデータを高速に検索できるかだ。「100万件、10ギガバイトのテキストを全文検索しても0.1秒以下で結果を表示できる」(アクセラテクノロジの塩津誠取締役)製品もある。

 高速の検索が実現できるのは、インデックス(索引)を使った検索手法を採用しているからだ。ユーザーからの検索要求があるかどうかにかかわらず、あらかじめ検索対象となるすべてのファイルについて、インデックスと呼ぶファイルを作っておく。

図2●企業向け検索ソフトの仕組み

 インデックスには、どの語句が、どの文書のどの場所にあったかについて情報を格納。検索要求があると、元々のファイルではなく、インデックスから入力キーワードと一致した文書を探し出し、結果を返す(図2[拡大表示])。

 これにより、逐次すべての文書を検索する場合とは比較にならないほど高速な結果表示が可能になる。検索ソフトにはデータ収集機能があり、検索対象になるフォルダやグループウエアにあるWord、PDFなどのファイルからテキスト情報を抽出して、インデックスに順次登録している。

 ただし、インデックス方式を用いた場合に検索できるのは、インデックスに登録した情報に限られる。インデックスを作成したのが1日前なら、1日前の情報しか検索できない。


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