世帯カバー率が2005年末で75%に達し、身近になった光ファイバ・ネットワーク。このブロードバンド環境をフル活用して業務を変えようとする企業が増え始めている。典型的なのがネットワーク・カメラを使った店舗のモニタリング。低コストで手に入るライブ画像が、顧客の動線分析や顧客対応の指導に威力を発揮している。ブロードバンド活用の最新動向を追った。

(河井 保博)


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 「この商品は、もっと入り口に近いところに置いて下さい。お客様の通り道に近づけないと販促効果が上がりません」——。

 こうした判断は通常、現場を直接見なければ下せない。それを遠隔地からネットワーク越しに実現、集客や売り上げ増を図る企業が現れた。輸入雑貨などを販売するソニープラザ、全国展開している中古車ディーラのカーポイントなどである。

 これらの企業は、NTT東西やUSEN、ソフトバンクBBなどが提供するFTTH(ファイバ・ツー・ザ・ホーム)を各店舗に導入。ビデオ・カメラとネットワーク・インタフェース、撮影した画像を送るWebサーバーの機能を兼ね備えたネットワーク・カメラを設置し、店舗のライブ画像をリアルタイムにモニタリングしている。FTTHの世帯カバー率が75%まで高まり、出店地域をほとんどカバーできるようになったことで、光ファイバ・ネットワークを前提とした業務改革が可能になってきた。

ソニープラザ
店舗デザインのばらつき減らす

図1●ソニープラザはネットワーク・カメラで店舗の様子をリアルタイムにモニタリング
 ソニープラザは2005年4月から、全国に散らばる店舗に光ファイバ網の導入を推進。ライブ画像を東京・港区にある本社に集め、商品の設置場所や店内広告の展開状況をモニタリングしている(図1[拡大表示])。狙いは店舗デザインを適宜チェックし、店舗ごとの売り上げのばらつきを減らすこと。店舗の運営状況を管理するスーパーバイザーが、指導が徹底しているかどうか目を光らせている。

 同社の店頭に並ぶ商品は、「9割がソニープラザでなくても買えるもの」(コーポレートオフィサー プロフェッショナルサービス担当の多喜田二郎氏)。顧客の動線を把握して適切な場所に商品や広告を配置することが店舗の競争力に大きく影響する。

 ところが、その店舗作りがなかなか難しい。同社が扱う新商品は月に5000点。商品の入れ替わりが激しいうえ、店舗デザインも毎月のように変わる。加えて、店員の多くは2~3年で入れ替わるため、商品に関する知識や効果的な陳列方法のノウハウが現場に蓄積できなかった。


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