PR

2010年はどんな年になるのか。企業や組織、そして個々人はIT(情報技術)に関してどう動くべきか。この年初に各自が「2010年のシナリオ」を読み、出番を確認しなければならない。その一助となることを目指し、ITにかかわる重要キーワードを日経コンピュータ編集部が50個選び、辞書の形にまとめ上げた。これらのキーワードは、「2010年」と題された芝居の背景であり、舞台装置であり、登場人物である。どのようなシナリオに仕立て、どう演じるかは、主役となる、あなたに任されている。

(本誌)


【無料】サンプル版を差し上げます 本記事は日経コンピュータ1月20日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集」の全文をお読みいただける【無料】サンプル版を差し上げます。お申込みはこちらでお受けしています。 なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。

 2010年の国内ITサービス業界は、景況感の大幅な改善が見込めないため、M&A(合併・買収)など業界再編がさらに加速しそうだ。

 業界再編の目玉になりそうなのがCSKホールディングスである。同社は2009年9月8日、資本増強を含む事業再建策を発表した。不動産証券化事業から撤退し、情報サービス業に注力する方針を打ち出した。その後、経済産業省から産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用対象として認定された。

 CSKホールディングスは2008年度の決算で、営業損失で1230億6600万円、当期純損失で1615億2900万円と、巨額の赤字を計上して経営難に陥っていた。赤字の大半が金融サービス事業と証券事業によるものだった。

 苦境のCSKホールディングスの増資を引き受けたのは、投資会社のACAとそのグループ企業だ。ACAグループが増資と引き換えに手に入れるCSKホールディングスの優先株と新株予約権を普通株に変更すると、株式の7割をACAグループが握ることになる。つまり、CSKの去就はACAグループの出口戦略次第である。

 CSKホールディングスは、CSKブランドを生かした形での再建を進めるとしている。しかし、ACAグループが国内外のIT企業に株式を売却する可能性もある。CSKホールディングスの2008年度の売上高は2060億円で業界14位。ACAグループへの出資会社は住友商事。仮に、住商のグループ会社である住商情報システムとCSKホールディングスが経営統合することになれば、2009年度の通期予想を単純合算した売上高は3070億円。トップ10圏内に入る規模になる()。

図●国内上位ソリューションプロバイダの再編動向
図●国内上位ソリューションプロバイダの再編動向
[画像のクリックで拡大表示]

 ITホールディングス(ITHD)も業界再編の鍵を握る1社だ。同社の岡本晋社長は「顧客からの信頼を勝ち取るために規模の拡大を続ける」と明言しており、M&Aへの意欲を隠さない。

 直近では、2009年11月10日、売上高614億円のソランをTOB(株式公開買い付け)により買収すると発表した。2008年度の売上高が3383億円で業界5位のITHDにソランが加わり、2009年度通期予想の単純合算で3700億円規模の企業グループが誕生した。

 ITホールディングスに限らず、M&Aを狙う企業は多い。一方、時価総額が100億円を切っている企業は買収対象に挙がりやすい。実際、カテナは今春、システムプロに吸収合併される。時価総額200億円以下まで視野を広げれば、三井情報、電通国際情報サービス、SRAホールディングス、JBCCホールディングスなども再編候補として見えてくる。

 企業買収のグローバル化も進みそうだ。予兆とも言える動きが、2009年11月に起きた。日本のITサービス企業であるSJIに、中国最大手のITサービス会社である神州数碼控股(デジタルチャイナ)ホールディングスが資本参加したのだ。デジタルチャイナグループはSJIに約36億円を出資した。デジタルチャイナは3年で2倍に成長する目標を掲げており、日本企業は今後とも有力な買収候補になる。

 逆に、海外企業の買収に積極的なのはNTTデータである。2008年度に609億円だった海外での売り上げを、2012年度には3000億円まで拡大させる予定だ。拡大の原動力は現地企業の買収である。


続きは日経コンピュータ1月20日号をお読み下さい。この号のご購入はバックナンバーをご利用ください。