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次なる成長に向け、ユーザー企業のシステム部門がアクセルを踏み始めた。国内の景況感が好転したことで、凍結していた開発案件が再始動。クラウドの普及やビッグデータ活用の広がりも、システム部門の背中を押す。こうした動きはITベンダーに対する期待値や満足度も一変させた。CIO(最高情報責任者)やシステム部長など製品・サービスの導入責任者1725人の本音を探る。

(目次 康男、協力:村中 敏彦、山本 爽子=日経BPコンサルティング)

◆大接戦の満足度ランキング
◆全26部門の調査結果を徹底解説
◆求む!“熱血”パートナー


【無料】特別編集版(電子版)を差し上げます 本記事は日経コンピュータ8月22日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集」の全文は、日経BPストアの【無料】特別編集版(電子版)で、PCやスマートフォンにて、8月28日よりお読みいただけます。なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。

大接戦の満足度ランキング

 アベノミクス、クラウド、ビッグデータ――。今年の「顧客満足度調査」では、これらのキーワードが企業情報システムに与えている影響が大きく映し出された。

 景況感の改善を受け、システム設計・開発に関連する調査のカテゴリー(部門)の回答数が急増。クラウドやビッグデータ関連部門の回答数も大きく伸びた。さらに、顧客満足度の調査結果に基づくITベンダーのランキングは大接戦だった。クラウド銘柄をはじめ、初の栄冠を獲得するITベンダーが相次いだ。

 調査に回答したユーザー企業のCIO(最高情報責任者)やシステム部長など、製品・サービス導入に責任を持つ1725人の“意思決定者”は、ITベンダーをどう評価したのか。今年の傾向を紹介する。

15部門で首位が変わる

 前回調査と比較可能な24部門のうち15部門で首位が交代した。首位が入れ替わった数は、前回が13部門、前々回は12部門である。今年の顧客満足度調査は、近年でまれにみる激戦だった。

 首位交代の15部門のうち7部門は、初栄冠を手にしたITベンダーである。例えば、デスクトップPCではデルが、ノートPCではパナソニックが、それぞれの部門で初めて顧客満足度1位を獲得した。15部門のうち残りの8部門は、過去に1位を獲得したITベンダーによる首位奪還だ。例えば「ITコンサルティング/上流設計関連サービス」部門では、日本IBMがメーカー分野で4年ぶりの首位奪還()。NECネクサソリューションズは「システム開発関連サービス」部門の情報サービス会社分野で9年ぶりに首位に返り咲いた。「PCサーバー」「メインフレーム」「ストレージ専用装置」の3部門では、日立製作所が2年ぶりの首位だ。

図●第18回 顧客満足度調査 1位獲得企業
図●第18回 顧客満足度調査 1位獲得企業
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 首位交代の影響をもろに受けたのが富士通グループだ。前回は8部門で顧客満足度1位を獲得したのだが、今回は無冠だった。日本IBM、日立グループ、NECグループは1位獲得の部門数を増やした。

僅差で勝敗が分かれる

 めでたく1位を獲得したITベンダーであっても、楽観視することはできない。2位が不在の部門を除いた25部門において、ほぼ4部門に一つ(7部門、28.0%)は1位と2位の差が1ポイント未満だった。全体の約7割(18部門)は、3ポイント未満の差だ。

 例えば、「システム開発関連サービス」部門のメーカー分野では、1位の日本IBMと2位の日本ユニシスとの差はわずか0.1ポイントである。「ネットワーク機器」部門と「ネットワークサービス(有線型)」部門でも、1位と2位の差は0.1ポイントだ。

アベノミクス効果で回答数増

 回答者数の変化からも、企業情報システムを取り巻く状況が見えてくる。今回の調査の回答企業数は、前回(1407件)を約2割上回る1725件だった。だが、それを上回る回答数の伸びを見せた部門がいくつかある。

 着目したいのが、システムの企画・開発関連部門の回答数の変化だ。「ITコンサルティング/上流設計関連サービス」部門では、メーカー分野の回答数は前年比1.29倍の670件、同部門の情報サービス会社分野も1.35倍の1433件だった。「システム開発関連サービス」部門の情報サービス会社分野でも、回答数は前年比1.35倍の1301件だった。

 これから推測できることは、「アベノミクス」による景況感の回復を受け、IT投資が再開しているという動きだ。ここ数年、日本企業は元気がなかったが、潮目は変わりつつある。グローバル化や次なる成長を見据えたシステム企画・開発に着手する企業が、増え始めているとみられる。

クラウド、ビッグデータの波

 クラウドやビッグデータに関連する情報システムの利用が広がっていることも、今回の調査結果で裏付けられた。IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)やSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を対象とした「パブリッククラウドサービス」部門や、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールなどの「情報分析・意思決定支援ソフト」部門でも、回答数が大幅に増えたのだ。


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