編集後記
目次
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2016年7月21日号
日産自動車 栃木工場第一製造部iFA推進室の石田良一課長は「工場内から収集したデータは全て活用している。無駄になったものは無い」と話します。カメラやセンサーなどでデータを集める前に、何のために収集するのか、目的をはっきりさせているからです。バーチャルリアリティ(VR)やデジタルツインでは、ヘッドマ…
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2016年7月7日号
ブロックチェーン(分散台帳、共有台帳)技術を正面から取り上げました。いまだに謎の多いこの技術は、情報システムの歴史の上でどう位置づけられるのか。
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2016年6月23日号
テレビの街頭インタビューでお馴染みの東京・新橋「SL広場」から徒歩数分。小さく個性的な飲食店がひしめく狭い路地裏を、物珍しそうな様子で歩く外国人観光客グループとすれ違ったことがあります。
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2016年6月9日号
今号のサイバーインテリジェンスの特集は、日経情報ストラテジー7月号に執筆した特集2「いざ『CSIRT』」と相乗りで取材を進めました。予想以上に多くのユーザー取材が入り、セキュリティの取り組みの公表が経営的にプラスになるという認識の広まりを実感しています。
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2016年5月26日号
昔流行したマッシュアップ(mashup)と、昨今取り沙汰されている「API経済圏」は何が違うのか― 。基本的な考え方は同じ、と捉えています。
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2016年5月12日号
メールより手軽で迅速なコミュニケーション手段として支持されるチャット。ただ膨大なメッセージが集まるようになれば、「量が多すぎて見逃す、後から探せない」といった課題がチャットでも発生します。Slackを活用するZaimは、「Slackは流れてしまってもよい情報を出す場」と割り切り、情報蓄積には別ツー…
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2016年4月28日号
第3次AIブームの最大のインパクトは、深層学習などの技術革新ではなく、それらのAI技術がAPIやオープンソースソフト(OSS)の形で公開され、誰でも使えるようになったことだと考えています。深層学習を応用しにくい自然言語処理の分野でも同じです。
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2016年4月14日号
「やっぱりアニメと漫画は強いです」。特集「インバウンド」の取材中、ぐるなびの久富謙介氏が、こう打ち明けました。同社は訪日観光客向けに、日本の食文化や食事マナーの解説記事をWebサイトに掲載しています。記事の体裁を試行錯誤したところ、外国人が登場する写真やイラストを使うより断然アクセス数が伸びるのが…
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2016年3月31日号
デザイン思考は企業にとって「管理会計」のような存在になるでしょう。米スタンフォード大学でデザイン思考を教える「d.shool」が、管理会計を教える「ビジネススクール」にちなんでいるのも、そう感じた理由の一つ。米アイディオに強い感銘を受け、スタンフォード大学に巨額の寄付をしてd.schoolの設立を…
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2016年3月17日号
「ベンダーの企業名ではなく、優秀なエンジニアの個人名の特定が大事」。クラウドSIのベンダー探しのポイントとして、複数のユーザー企業がこう指摘していたのが印象的でした。急速に進むクラウド活用に人材育成が追いつかない中で、優秀なエンジニアの希少価値は増す一方です。こうしたエンジニアが興したITベンチャ…
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2016年3月3日号
ミライITアワードの選考過程では、100社を超える製品やサービスが候補に挙がりましたが、選考委員からはいくつかの分野で「米国と比べると見劣りする」との意見も出ました。歩みが遅れてみえる分野は、日本特有の規制が技術の進化を妨げているのかもしれません。ただ、FiNCの中山理香CWOが「少子高齢化がいち…
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2016年2月18日号
マイナンバー制度と聞くと、面倒な法令対応のイメージしかないかもしれません。しかし既に一部企業は個人番号カードの活用を検討しています。根強い誤解があるのは、マイナンバーそのものは扱わないことです。取材では「個人番号カードが電子空間の代理人になる」と説明する方もいました。個人を確認できれば、次は機器を…
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2016年2月4日号
じゃあサイバー攻撃にはどう対策したらいいんだ―。2015年12月10日号で執筆した特集「セキュリティ 24万人不足」ではこうした反響をいただきました。記者も具体的な攻撃対策まで書き込めなかった反省があり、今号の特集では人材不足にも効く標的型攻撃の対策をまとめました。「無害化・分離」は、最初に取り組…
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2016年1月21日号
特集の記事中で「センサー」というキーワードを多数使用しました。このほか、加速度、クラウドなどが頻出しています。各産業のビジネスに異変を起こし始めたIoT(Internet of Things)。ユーザーは様々な最新技術を動員します。しかし、新ビジネスを創出するIoTの主役は、ユーザーのアイデアです…
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2016年1月7日号
「今やっている人は今の技術に固執する」。これはファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が取材時に発した言葉です。トップが下す決断があらゆる呪縛から社員を解き放つ。ファストリ特集、ご一読ください。
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2015年12月24日号
日立ソリューションズの社内運動会で大縄飛びや障害物競走に打ち込む姿を見て、胸が高鳴りました。「運動会が凄いのは顔見知りでなくてもすぐにまとまれるところ」という、NPO法人ジャパンスポーツコミュニケーションズ代表理事の米司隆明氏の言葉を実感した次第です。
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2015年12月10日号
セキュリティ人材の不足数に対する推計値は今のところ情報処理推進機構(IPA)しか出していません。政府はこれに沿って人材育成を進めようとしていますが、記者は推計値の更新を強く望みます。法人数や従業員数の推計に使った経済センサスは2009年版で、不足感を尋ねる基礎調査は2011年度のもの。従業員99人…
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2015年11月26日号
特集1の取材で「シンギュラリティを語る会」のイベントにお邪魔しました。この会を設立したのは、書籍『2045年問題』の著者である神戸大学名誉教授の松田卓也氏。同氏は、今後日本が国際競争力を持つために、シンギュラリティを視野に入れた技術開発が不可欠だと指摘します。
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2015年11月12日号
特集を担当するに当たって、改めてスルガ-IBM裁判、みずほ証-東証裁判に関する過去の記事を読み返しました。裁判が始まった当初の本誌記事などを見ていても、大規模な請求額に多くのIT関係者が驚きを持ったことが見て取れます。情報システムの重要性を否定する意見は今やほとんどありませんが、両裁判は皮肉にもそ…
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2015年10月29日号
RDB(リレーショナルデータベース)を無くせるのか――。ワークスアプリケーションズの牧野CEOとHUEの製品開発担当者は当初、半信半疑だったと振り返ります。しかし、HUEに搭載する機械学習技術を最大限に活用するためには、RDBを残す選択肢は無かったといいます。RDBを完全に撤廃し、分散DBで置き換…