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 ライオンは2012年10月、基幹系システムの刷新を完了した。同月末に、30年以上使い続けてきたメインフレームの撤去を完了。これに先駆け同年8月には、COBOLなどで開発した基幹系システムを、メインフレームからSCSKのIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)に移し替えた()。

図●ライオンの基幹系システム刷新の概要
メインフレーム上で稼働していたアプリケーションをSCSKのIaaSに移し替えた
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 IaaS上で動かすプログラム群は、受注・出荷管理や販売管理、在庫管理など1万本を超える。内訳は、JCLが約5000本(計48万ステップ)、COBOLが4400本(計230万ステップ)、PL/Iが400本(計25万ステップ)などだ。これだけの規模の基幹系システムを、メインフレームからIaaSへ移行する例は珍しい。

 ライオンにおけるレガシーマイグレーションの特徴は二つある。一つは移行先としてIaaSを選んだことだ。移行先のIaaSは、SCSKが提供するプライベートクラウドサービス「USiZE」である。ライオンは2011年に、先行して会計や人事システムをUSiZEに移設していた。

 IaaS上の仮想サーバーのOSは、Linuxを採用した。ライオンはIaaSへのマイグレーションにより、システムの運用費は年間6割削減、システムの処理性能は3割向上する見込みだ。

 もう一つの特徴は、IaaSへの移行を迅速化するためにマイグレーションツールを採用したことだ。日本ティーマックスソフトの「Tmax OpenFrame」を用いた。COBOLなどのアプリケーションを、Linux環境にほぼ自動で移行できるツールだ。

 ただし、今回のマイグレーションでは、運用管理ツールなどを変更した影響でJCLが想定通り動かず、プログラムの約2割を手作業で修正する必要はあった。だが、プロジェクトが遅れるような事態にはならなかった。

 ライオンはレガシーマイグレーションを機に、システムごとに分散していたデータベースも統合した。日本オラクルのデータベース専用機である「Oracle Exadata Database Machine X2」を導入。今後数年かけて、生産購買管理や需給補給管理といった基幹系のサブシステムのデータも統合する計画だ。