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 日本の産業・企業の競争力強化やグローバル展開に向けた成長戦略の具現化と推進について審議する会議体。安倍政権が経済再生の司令塔と位置付ける「日本経済再生本部」の下に置く。2013年1月23日に第1回会議を開催、IT活用の重要性などが指摘された。日本経済再生本部はこれを受けて、IT政策の立て直しなどを検討する方針を打ち出した。

 安倍晋三首相は経済政策、いわゆる「アベノミクス」において、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という“3本の矢”を基本方針として掲げている。こうした政策を推進する仕掛けとして、ミクロ経済政策を担当する日本経済再生本部を新設した。ほかに、マクロ経済政策を担う「経済財政諮問会議」を復活させた。

 日本経済再生本部は主に成長戦略を担う。ただし、同本部には全閣僚が参加しており、通常の閣議とメンバー構成は変わらない。そこで、民間の知恵や経験を取り入れて具体的な成長戦略を検討する産業競争力会議を設置した。

 産業競争力会議には、議長の安倍首相、議長代理の麻生太郎副総理、副議長の甘利明経済財政・再生相、菅義偉官房長官、茂木敏充経済産業相ら政府側のメンバーに加えて、企業経営者や大学教授など民間の有識者が参画している。民間のメンバーは、コマツの坂根正弘会長、みずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長、ローソンの新浪剛史社長、武田薬品工業の長谷川閑史社長、楽天の三木谷浩史社長、慶応義塾大学総合政策学部の竹中平蔵教授ら10人。

 第1回会議では、イノベーションの推進と規制改革が最重要との認識で意見が一致。科学技術分野でのイノベーションの推進体制の強化を求める意見が多数出た。日本は技術で勝ってビジネスで負けることが多いため、ビジネスモデルまで描き切る必要があるとの指摘もあった。また「規制改革が成長戦略の一丁目一番地」として、改革を強く求める声が上がった。イノベーションの推進などを支える手段としてIT活用の重要性も指摘された。

 日本経済再生本部はこれを受けて、1月25日の会合で「規制改革の推進」「イノベーション/IT政策の立て直し」「経済連携の推進」「クールジャパンの推進」などを当面の政策対応として打ち出した。ITについては、省エネや遠隔医療、在宅勤務の環境整備などで世界最高水準のIT社会を目指すために、IT政策の立て直しを検討するとした。