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 電動バイクの製造・販売を手掛けるテラモーターズは2013年7月10日、スマートフォン接続機能を搭載した電動バイク「A4000i」を12月に全世界で発売すると発表した(写真)。

写真●テラモーターズが発売する、スマートフォン連動電動バイク 「A4000i」
専用のスマートフォンアプリを利用してバッテリー残量や位置などの情報を収集し、クラウドで分析。アジア諸国でのビッグデータ活用ビジネスに応用する
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 特徴は、電動バイクをビッグデータの「収集ツール」にすることだ。スマホの専用アプリを通じて、走行時の電力消費やバッテリー残量、位置といった情報を収集し、クラウドに蓄積して分析する。その結果を配車管理のような企業向けサービスだけでなく、都市交通インフラの改良など公共向けビジネスにも応用する。

 販売面では、東南アジア諸国を重視する。バイクが移動手段の主役を担う一方で、位置情報を利用したサービスはほとんどないという。競合に先駆けビッグデータ活用サービスを充実させ、「既存のガソリンスクーターとは異なる土俵で普及を図る」(テラモーターズ)。2015年末までに、全世界で10万台を販売する計画だ。

 バイクや自動車が生み出すビッグデータを新ビジネスの「種」と位置づけるのは、ベンチャー企業だけではない。

 日産自動車は5月、電気自動車「日産リーフ」の車両情報の外部提供を始めた。走行距離や位置などの情報を無線経由で収集し、日立製作所のクラウドで分析。リーフの魅力を高めるサービスを提携企業が創出できるように、日産が分析結果を提供する。

 日産の動きに呼応したのが、損害保険ジャパンだ。7月1日に、実際の走行距離に応じて保険料が変動する自動車保険「ドラログ」を開始した。「客観的な走行距離データを反映させることで、加入者にとって納得感のある保険料を算出できる」と同社自動車業務部企画・支援グループの植松巧之担当課長は説明する。急発進や急停止の回数などの情報も組み合わせて分析し、保険商品開発に活用することも視野に入れる。

 トヨタ自動車は6月、純正カーナビ搭載車などから収集した情報を基にする「ビッグデータ交通情報サービス」を始めた。利用料金は月21万円から。防災計画を高度化したい自治体や、車両管理などを効率化したい企業に売り込んでいく。大手メーカーが本腰を入れたことで、車両が生み出すビッグデータ活用の動きが加速しそうだ。