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 主力商品のかつらなどをタイとフィリピンで生産しているアデランスが、生産管理システムの刷新を進めている。まず2013年5月にフィリピン工場で新システムを稼働させ、タイ工場では2014年3月の稼働に向けて導入作業中だ。

 今回は、実体として単一のシステムを利用するシングルインスタンス方式を採り、アプリケーションやデータベースを日本に設置する()。生産管理システムに同方式を採用する事例は珍しい。

図●アデランスの新生産管理システムの概要
実体として単一のアプリケーションやデータベースを各拠点から利用する
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 新システムの展開に当たっては、生産拠点を迅速に新設したり廃止したりすることを念頭に置いた。「製造工程のほとんどが手作業の労働集約型」(アデランスの廣瀬拓生情報システム部長)のため、労働市場の変化に応じて統廃合を行う必要があるからだ。現在、ラオスに生産拠点を新設することを検討している。

 そのためシステム面では、各拠点での展開前に生産プロセスの標準を決めたうえで、システムを統一した。「生産プロセスの標準化は、今後新設する拠点での品質を早く安定させることにもつながる」(廣瀬部長)。新システムでは、シングルインスタンス方式を採用したことにより、日本から各拠点の生産状況を随時見られるようになる。

 システムの刷新に併せて、現地の原材料や進捗の管理を細かくした。例えば原材料の場合、従来はかつらの下地に利用するネットをロール単位で管理していたが、新システムの導入時に、製造工程への投入用にロールからカットされた分量で管理することにした。

 タイとフィリピンの拠点では、従来はデスクトップ用データベースソフト「Access」で構築した生産管理システムを利用してきた。オンラインで日本からデータを見られる仕組みがなかったため「納期遅れが発生しそうで細かな生産状況を知りたいときは、現地に電話をかける必要があった」(廣瀬部長)。

 新生産管理システムは、IFSジャパンのパッケージ「IFS Applications」を利用。システム構築はNECが担当した。アデランスは今後、各拠点の会計システムも統一する計画だ。