社長の疑問に答えるIT専門家の対話術
目次
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[第7回]古くて新しい根本の質問 システム部門の存在意義
社長から「情報システム部門は何のためにあるのか」と問われたらどう答えるか。「基幹システムを支える」と応じれば、「もっとコスト削減を」と要請される。「技術を蓄積するため」と言えば、「最新技術を使えるのか」と突っ込まれる。古くて新しい質問への回答を、情報システム部門の責任者は考えておく必要がある。
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[第6回]将来を担う人材を問われたら コンセプチュアルスキルに言及
「将来を担う人材は育っているか」。経営者から問われたらどう答えるか。求められているのは、所属部門の利害を超えて行動できる人材である。それには組織全体を見る力、「コンセプチュアルスキル」が欠かせない。このスキルを持たせることを意識して、案件や機会を割り振る必要がある。
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[第5回]相手が望む話題を選ぼう 気の利いた答えは練習次第
「あのニュースをどう思う」と社長から問われたとき、どう答えるか。社長が抱いた疑問の「範囲」を明確にして、何を聞きたいのかを確認する。こちらで範囲を決め、社長が得意な話題に誘導してもよい。「社長ならどう聞くか」と、日ごろから考えておくと気の利いた答えを返せる。
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[第4回]内部犯行を根本から防ぐ 最重要は現場の士気
「うちは大丈夫か」「内部犯行を防ぐ対策はどうなっている」。地方銀行で起きたカード偽造事件を知った経営者はこう問うてくる。ITの責任者は「管理体制を見直します」と答えざるを得ないのだが、より重要なのは現場の士気向上であり、本来は経営者の仕事である。
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[第3回]セキュリティは経営問題 関わるなら覚悟を決める
情報セキュリティ対策は、経営者が神経を尖らせるテーマの筆頭である。にもかかわらず、取り組みの国際比較をすると日本企業の「弱気」が目立つ。本来なら「経営者に一番近い部門」が対策を主導し、効果を測るべきだ。情報システム部門は関わり方について覚悟を決め、経営者と議論を。
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[第2回]未来について問われたら 経営者のつもりで返答を
「ITがもたらす未来」について、経営者が問うてくる可能性がある。「分かりません」は論外だが、「当社には無関係」と答えてもまずい。時には未来予測を読み、回答を考えておくとよい。専門家としてではなく、経営者になったつもりで考えてみよう。
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[第1回]非IT部門の本音を確認 関心事は効率化と時短
ITに関する経営者の疑問に情報システム責任者は答える義務がある。経営者と対話できる関係をどう築いたらよいだろうか。本連載では、IT専門家と経営者の双方が興味を持てる調査結果を題材に、対話の進め方を3回にわたって考えてみたい。
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