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 システム障害によりジャスダック証券取引所が8月29日午前中の取引を全面的に停止した件で、同社は同日夕方に記者会見を開き、事情説明を行った(写真)。

 システム障害の原因は、システム面での単純な設定ミス。各証券会社からの接続を受け付けるジャスダックの売買システムで、最大接続数の設定を、誤って必要値より低く設定した。これにより一部の証券会社が売買システムに接続できなくなり、最終的に売買システムがダウンする事態に発展した。

 詳細な経緯は以下の通り。29日朝、ジャスダックの売買システムを立ち上げた後、7時55分に売買システムに障害が発生。すぐにバックアップ系に切り替わったものの、同じ設定を施してあったことから、バックアップ系もダウンした。8時6分にはシステムを再起動したが、8時20分には再度ダウン。これを受けてジャスダックは9時からの売買開始を延期、さらに9時半過ぎには午前の取引を断念した。11時過ぎ、ようやく問題箇所が判明し、11時45分に問題個所を修正し、午後0時30、午後の取引から売買を開始した。

 証券会社がジャスダックの売買システムに接続する方法は、証券会社のシステムと直接接続する「システム間直結接続」と、約定値や気配値などの問い合わせが可能になる「JASDAQ-API接続」がある。今回障害が発生したのは、このうち直結接続の部分だ。高度な機能を実現できることから、最近ではJASDAQ-API接続の利用が増えており、システム間直結接続は減る傾向にあった。そこでジャスダックは、システム間直結接続で接続できる数を減らす変更を行った。設定変更作業を担当したのは日立製作所である。この際、誤って「値を低く設定しすぎた」(ジャスダック・システムソリューションの船戸弘専務、写真右)のが問題だった。実際にシステムを動かすと、設定より多くの接続があり、システムがダウンした。

 現在、ジャスダックの取引に参加している証券会社は119社で、直結接続を使っているのは4割程度、API接続を利用しているのが6割程度となっている。どの証券会社が直結接続で何回線接続しているかも把握しており、どの程度の接続要求があるかは容易に推測できる。ジャスダック側も「単純な設定ミスが原因」であることを認めている。

 ジャスダックでは、同日、立会外取引の新システムを稼働させていたが、ジャスダックは今回の障害とは無関係だとしている。