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 ウィルコムは8月31日,ジュピターテレコム(J-COM),東京農工大鈴木康夫研究室と共同でPHS基地局をケーブルテレビ(CATV)網に接続するための研究開発を開始すると発表した。情報通信研究機構(NICT)からの委託研究として行われる。2007年3月までの時限研究で予算は1億円。PHS基地局を制御するための信号を,CATV網上に通せるようにする技術などを開発する。

 ウィルコムは「この技術を開発できると,エリアの拡大とデータ通信の高速化を期待できる」と狙いを説明する。ISDNでバックボーンと接続している同社のPHS基地局は,ISDNが利用できない場所では基地局の設置が困難だった。CATV網を利用することで,ISDNが引き込めない場所や,マンション内などへPHS基地局を設置できるようになる。

 PHSのデータ通信の高速化は,ISDNを使うネットワーク構成がネックとなっている。基地局と端末の間を高速化しても,ISDNが低速のため基地局まで複数回線を敷く必要があるからだ。高速通信が可能なCATV網を利用することで,この問題の解消を狙う。

 今回発表された共同開発は,ウィルコムが進めるPHS網のフルIP化の一環。局舎間をつなぐバックボーン・ネットワークのIP化は着手済みだが,局舎と基地局を接続する回線には手付かずだった。