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定例会見に登場したKDDIの小野寺社長
定例会見に登場したKDDIの小野寺社長
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 KDDIの小野寺正社長が9月21日,定例記者会見に登場。東京電力との提携交渉が新聞報道で明るみ出てからは初の公式会見だったため,それについての発言に注目が集まった(写真)。

 だが,交渉の進ちょくについて記者から質問が飛ぶと,「新聞報道後に公式見解を出した通り。(東電と)話をしているのは事実。しかし今は,それ以上のことを申し上げる段階にない」と,申し訳なさそうにニヤリと笑いながら答えるにとどまった。

 東電以外の電力会社との交渉については,「まず東京電力ときっちり話しをすることが先決。その後,ほかの電力会社と話をしていく可能性はあるが,現時点でその事実はない」とした。

 KDDIと東電は,東電子会社であるパワードコムを株式交換でKDDIに合併,東電のFTTH(fiber to the home)を共同展開--などの内容で話し合いを続けており,合意に向けた交渉が現在大詰めを迎えている。関係者によると,当初は2006年1月1日付けでパワードコムをKDDIに合併させるため,9月末での最終合意を目指していたという。

 ただ,パワードコムの資産評価をめぐり,KDDIと東電との折り合いがつかず交渉が長引いている。KDDIからの具体的な金額提示が予定よりも大幅に遅れていた模様。今後の交渉の進み具合いにもよるが,仮に合意に至った場合,9月最終週から10月上旬にかけて正式発表となる可能性が高い。

 ちなみに,NTT持ち株会社の和田紀夫社長は9月15日の定例記者会見で東電とKDDIの提携報道に対しコメント。「どういう形にしろ電力の光ファイバがKDDIとの随意契約となる“いいとこ取り”になるならば,(光ファイバ開放義務の)前提条件が変わってくる。出方を見たい」とけん制している(参考記事)。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション