ITエンジニアリングは9月27日、「GRANDIT個別原価管理」を発表した。建設業、エンジニアリング業、システム開発業、製造業など、社内で複数のプロジェクトを抱える企業向けのソフトで、プロジェクトごとに損益を計算できる。インフォベックのERPパッケージ「GRANDIT」の経理モジュールと連携して動作する。

 GRANDIT個別原価管理は、財務会計と管理会計の二つの機能を持つ。財務会計は、プロジェクトごとに原価を割り当てる機能や、決算処理の機能を持つ。決算処理ではプロジェクトが終了した段階で決算処理する「完成基準」と、プロジェクトの進捗に合わせてフェーズごとの売り上げや原価を計上する「進行基準」の二つの処理方法を選べる点が特徴である。

 管理会計機能は、プロジェクトごとの予算や実績の把握するもの。またプロジェクトを作業ごとに細かく分割・階層化して管理する手法「ワーク・ブレークダウン・ストラクチャ(WBS)」に対応。WBSに基づいてコストや予算を作業単位で把握し、作業ごとの実績やスケジュールに合わせて予算を見直すといったことが可能になる。

 価格はオープン(参考価格は100ユーザーで300万円)。ITエンジニアリングは2005年度から3年間で60ユーザーへの販売を目指す。出荷は10月5日から。

 GRANDITはユーザー企業系の情報システム会社を中心に結成されたコンソーシアムが開発・販売している中堅企業向けのERPパッケージ。コンソーシアムには現在、10社が参加している。ITエンジニアリングは、荏原製作所と千代田化工建設の関連会社で、コンソーシアム参加企業の1社である。