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経済産業省 商務情報政策局情報経済課係長 紀田馨氏
経済産業省 商務情報政策局情報経済課係長 紀田馨氏
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 「経済産業省では『ソフトウェアの法的保護とイノベーションの促進に関する研究会』で,特許権の行使がイノベーションを阻害する事例を調査している。調査結果を踏まえ,権利の濫用を防ぐため特許法の準則を整備する」---経済産業省 商務情報政策局情報経済課係長の紀田馨氏は,10月7日に行われたイベントOpen Source Way 2005の講演で特許に関する政策方針を明らかにした。

 「ソフトウェアの法的保護とイノベーションの促進に関する研究会」は,2005年6月に発足。委員長は学習院大学 法学部教授 野村豊弘委員長氏で,東京大学 大学院法学政治学研究科教授 中山信弘氏,中央大学 理工学研究所 教授 今野浩氏,富士通株式会社 法務・知的財産権本部長 加藤幹之氏,東芝 知的財産部知的財産権法担当部長 光主清範氏,ソニー 業務執行役員上席常務知的財産担当 中村嘉秀氏,弁護士 椙山敬士氏らが委員となっている。

 「2004年12月に米国競争力会議が発表した報告書『Innovate America(通称パルミザーノ・レポート)』では,『知的財産権の保有はイノベーションの重要な推進力であるが,一方で多くの最先端分野におけるテクノロジーの進歩は共有された知識,協同の取り組みから生まれている』と指摘している。またIBMは500件の特許をオープンソース・ソフトウエアに公開しパテント・コモンズを提唱するなど,米国でもイノベーション促進の観点からプロ・パテント(特許重視)政策を見直す動きが起きている」(紀田氏)。

 イノベーションの促進に関する研究会では,特許権の行使がイノベーションを促進する事例を精査し,具体的な問題点を抽出,調査結果は公表する。問題となる行為について,権利の濫用となるかどうかの検討を行う。濫用される基準などを特許法の準則として整備する方針だ。

 研究会はまもなく中間報告として論点整理を発表する。2005年度中をめどに最終報告書をまとめる予定だ。