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米IBMのジョン・キャリーズ ゼネラル・マネジャ
米IBMのジョン・キャリーズ ゼネラル・マネジャ
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 「IBMが、システム開発やコンサルティング・サービス、ハードウエアやソフトウエアを組み合わせ、“サービス”として顧客に提供できるのは、我々金融事業部門が顧客の要望に応じて、多種多様な支払い方法を提供しているからだ」。米IBMで主にリース事業を手がける、グローバル・ファイナンシング事業部のジョン・キャリーズ ゼネラル・マネジャは、こう説明する。

 グローバル・ファイナンシング事業部の主な役割は、IBM製ハードをリースで顧客に提供すること。製品を売るのでなくリースすることで、「一時的なIT投資の増加を抑えつつ、UNIXサーバーを高性能なモデルに取り替えたい」、「新システムを導入したいが、ハードを自社の資産として抱えたくない」といった企業の要望に応える。ソフトの購入費用あるいはシステム開発費用の分割払い、他社製ハードのリース、撤去するハードのデータ消去や廃棄などのサービスも提供している。

 キャリーズGMは、リース専門企業や、ITベンダー他社のリース関連会社と比べたIBMグローバル・ファイナンシング事業部の特徴について、「ITベンダーのなかに、リース部門があることが最大の強み。リース専門会社に比べて、IT製品のリスクやリース満了後の資産価値を精緻に見積もりできるので、その分競争力のあるリース料金を設定できる。IBMという財務基盤の強固な会社に属しているので、低金利で資金調達が可能」と語る。

 グローバル・ファイナンシング事業部は「新規顧客の獲得にも貢献している」(キャリーズGM)という。例えば、あるユーザー企業の新システム導入案件で、IBMを含むITベンダー3社がコンペに応じたとする。顧客の評価は、機能面ではIBM。だが費用面で手が届かず、IBM以外の提案に決まりそう。こうしたとき、IBMでは営業部門と同事業部で「償却が残っている他社製ハードの買い取りや、顧客の投資計画に合わせたリース料金の設定など、顧客の予算に応じた提案を持ちかけられる」(同)。

 こうして、他社に決まりそうな案件をひっくり返すようなことは「世界中で頻繁に発生している」(キャリーズGM)。さらに収益面でも、「IBMの全世界における売り上げの中で、グローバル・ファイナンシング事業部の割合は3~4%しかないが、利益ではこの割合が10~15%に跳ね上がる」(同)。案件の獲得に貢献し、その上収益向上にも寄与している同事業部は、知る人ぞ知るIBMの実力部門だ。

 1981年に米国で発足したグローバル・ファイナンシング事業部は、現在は全世界で3兆8500億円のハード資産を保有。世界40カ国で事業を展開している。日本IBMの同事業部は4400億円の資産を持つ。米IBMに次いで二番目の規模だ。リース料金は、対象製品の種類やリース期間などにより様々だが、一つの目安として、IBM製ハードを4年間リースする場合の合計費用は、買い取りの金額90%程度という。