「米Unisysとの提携内容は,チップセットの共同開発などハードウエア面での技術提携が主なもの。NECや日本ユニシスの(システム構築)現場のSEに急に変化があるわけではない」。NECとUnisysが10月25日に発表した提携について,NEC取締役執行役員専務の小林一彦氏はこのように発言した。
その理由は提携内容を見れば分かる。両社の提携内容は,(1)チップセットの共同開発およびハードウエアの共通化,(2)ミドルウエアの相互利用,(3)北米や中国市場におけるソリューションの協業,(4)北米や中国市場における保守サービスの協業,(5)システム開発方法論の共有化---の5点。
このうち,日本市場に目に見える形で影響するのは(1)のみ。NECと日本ユニシスのSEは,将来的に同じハードウエアを組み込んでシステム構築をすることになるが,ソリューション勝負の現在では,ハードウエア・メーカーの違いがSEに与える影響はほとんどない。
小林氏は,「提携後も,NECと日本ユニシスの商売の関係(競合関係)はこれまでと変わらない。資本提携もまったくあり得ない」と発言した。